JX金属株式会社
総務BPOサービス(総務コンシェルジュ・総合受付の企画運営)の導入事例
【JX金属株式会社】
総務コンシェルジュ・総合受付の業務委託を導入。BPO導入により能動的な社内サービス提供が「戦略総務」を実現し、さらなる企業価値をもたらす好循環へ。
総務BPO(アウトソーシング)サービス
ビジネス環境が激しく変化するなか、多くの総務部門が従来からの変化を目指しています。
また、経営層から総務部門への期待も、変化・拡大しており、ビジネスの生産性を高めるための役割が求められています。
豊富な総務経験をもつ当社の総務BPOサービスは、貴社がコア業務に集中できる環境を整備し、戦略総務へのシフトチェンジなど、会社の成長や発展に貢献する取り組みを行えるよう広くサポートいたします。
非鉄金属資源・製錬から電子材料の製造・販売、使用済み機器からのリサイクル事業までグローバルに事業展開を行うJX金属株式会社。オフィスサービスを担う総務機能の統一と拡充を図るなか、総務コンシェルジュ・総合受付の業務委託を導入されたお話を伺いました。
総務機能にBPOを取り入れたきっかけを教えてください
2019年、当社は長期ビジョンとして「技術立脚型経営への転身」を掲げました。その重要な柱は、より社員のチャレンジを促し付加価値創出型人材を育成すること、そしてフレキシブルな組織体制の構築です。2020年6月の本社移転をきっかけに、これらを実現する空間と機能の創出に、本社若手社員と総務部によるプロジェクトメンバーにて取り組みました。
当社の事業は、銅を採掘する鉱山から電子部品向け先端素材まで多岐にわたっており、広くセクションが分かれています。それぞれの部署ごとに総務的な役割を担う庶事担当が就いており、その組織のカラーに即したサポートが可能である一方で、庶事業務の一部については全社で統一化されていないことが課題となっていました。
そこでオフィス移転を機に、各部署からの要望を一手に引き受ける総務コンシェルジュ窓口を社員が集まりやすいラウンジに設けることで、活用頻度の向上とサービスの全体最適を図ったのです。
総務コンシェルジュと総合受付を新設するにあたり、サービスの均一化をはかるため外部企業によるBPOサービス(業務委託)の利用を決めました。定型的な業務を委託することで、今まで各セクションで総務的役割を担っていた庶事担当が、より組織内の中核業務を担えるようにすることも狙いのひとつです。
総務コンシェルジュ・総合受付業務の企画運営をパソナ日本総務部に依頼したのは、より付加価値を追求したい私たちのニーズにマッチした提案であったことが大きいです。そのうえで「なんでもやります」と言ってくれたことは、響きましたね。目先の業務に対応するだけでなく、新しい価値を生み出し拡大していく環境をどうつくるか、という考え方に心通じるものがあったのです。パソナ日本総務部は私たちと同じ目線だという信頼感がありました。
また機能的に見ても、パソナグループ傘下であることから人材の確保について信頼感があり、業務内容の異なる総合受付と総務コンシェルジュを一体化し運用できる点、また規模の大きなパナソニックでパソナ日本総務部が展開されている総務業務受託の経験を取り入れられる点も好印象でした。また当社が今後さらに注力したい障がい者雇用についても、他社にはない視点でのソリューション提案を頂けそうという期待もありお願いしました。
写真左より総務部 副部長 渋谷俊生氏、松尾侑紀氏、主事 湯元哲平氏、主任 福躍直哉氏、総務担当課長 村木茂亮氏
どのようにBPO体制を構築されたのですか?
オフィス移転の準備段階から並行して業務委託体制の構築をスタートしましたが、パソナ日本総務部とともにイチから新たな総務機能を立ち上げるつもりで取組みました。
具体的には、従来のオフィスサービスや総合受付、庶事担当へのヒアリングによって業務の棚卸しを行いながら、より良く機能していくよう試行錯誤を続けました。また並行して、オフィス移転を機に導入したグループアドレスなどの新たな取組みにも意見をいただきながら、ハード・ソフトの両面で新しいワークプレースを構築していきました。
パソナ日本総務部のプロジェクトマネージャーの方はもちろん、コンシェルジュ業務に従事するメンバーからも、私たち自身では気づかないアイデアをいただけました。私たちには総務コンシェルジュの構築経験はありませんし、オフィスでの働き方を変えるといってもお手本がありません。初めて耳にするプロセスもたくさんありました。しかし、まず「できるためには何をするか?」を考え、「まずはやってみよう」という姿勢で、トライしては軌道修正する改善の繰り返しを今も続けています。
総務コンシェルジュは現在7名体制です。主な業務は、郵便物の発送・受領や文房具・ファシリティの管理、室内環境管理など多岐にわたります。例えば社員の転出入に関する手続きについては、かつての各部署対応から、コンシェルジュが横断的に引き受けることによって、サービスの均一化が実現しています。また総合受付とのジョブローテーションにより繁閑調整が可能となり、効率性が向上している実感もあります。
BPO利用にあたり、総務部としてどんな点を工夫されていますか?
アウトソーシングを利用するといっても、すべて任せきりにするのではなく、常日頃のコミュニケーションが不可欠だと思っています。 BPO実装から1年が経過した今も、週次の課題共有と共に、ラウンジ運営などを担う他の協力会社を含めた月次ミーティングを開催することで、全体として更なるサービスの追及を行っています。
総務コンシェルジュは社員からとても好評で、「口コミ」によって利用が拡大していますが、依頼が立て込んだ場合は総務部が優先順位を判断します。最近は他の管理部門マネージャー層からも相談を受けることが増えていますね。
社内のさまざまなニーズを総務コンシェルジュに集約できたことは、部署を越えた展開や、サービスレベルの向上につながっています。また利用者の増加は会社への貢献が高まっているという実感となって、コンシェルジュのやりがいとなり、ひいては会社全体の標準化、生産性向上にもつながっていると思います。
庶事担当の方々には、どのような変化がありましたか?
コンシェルジュ機能の導入により、各セクションの庶事担当においては属人的になっていた業務を手放すことで、時間外労働の削減はもとより、より部の中核に近いポジションの業務に取り組めるようになってきました。また業務を目的や役割といった、より高次の視点から捉えるなど、良い気づきが生まれています。
ある庶事担当の方は、常日頃から業務改善するという視点が身につき、例えばRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を利用した仕組みをシステム部門とともに構築し、部内だけでなく他部署にも横展開するなど、会社への貢献が高まっています。一つひとつの成功体験の積み重ねが、個々のモチベーションと企業価値の向上につながっていくのではないでしょうか。
新しいワークプレースには、社内から「別会社になったようだ」という評価を得ただけでなく、見学に来られた方々からは「こんなに自由なアイデアを実現するとは」と驚かれています。
今回のBPO導入による、能動的な社内サービス提供が「戦略総務」を実現し、さらなる企業価値をもたらす好循環を作っていくと考えています。パソナ日本総務部と良い関係で取組みを進められているのは、このような目指すべき総務のあり方が一致していることが大きな要因だと考えています。今後も現状にとどまることなく、更なる高い価値を作りあげていきます。
- <総務コンシェルジュ>
- ・コンシェルジュカウンター受付
・各種事務
・オフィス定期点検、環境保全、消耗品管理
・印刷代行
・代表電話取次
・メール室運営
- <総合受付>
※本事例に記載の情報は初掲載時(2021年11月)のものです。