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2023.12.11

共催Webセミナー「従業員のWell-beingを実現するオフィスとは?」開催レポート

共催Webセミナー「従業員のWell-beingを実現するオフィスとは?」開催レポート

株式会社パソナ日本総務部(以下、当社)は2023年6月22日に、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社、パナソニックEWネットワークス株式会社と共に、Webセミナー『従業員のWell-beingを実現するオフィスとは?』を開催しました。

本セミナーは3部構成で開催され、第1部はパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 Wellマーケティング・営業推進部 主幹 豊澄幸太郎氏より「Well-being空間を実現するWELL認証とオフィス事例の紹介」、第2部は当社COMORE BIZ推進部 部長 和田えり子より「バイオフィリックデザインがワークプレースにもたらす効果とその事例」、第3部はパナソニックEWネットワークス株式会社 ワークプレイス事業推進部 渡辺愛子氏より「自社オフィスリニューアル事例とオフィスコンセプト作成支援サービスのご紹介」について講演を行いました。

第1部
講演「Well-being空間を実現するWELL認証とオフィス事例の紹介」サマリー:
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 Wellマーケティング・営業推進部 主幹
豊澄幸太郎氏

オフィス回帰の傾向が高まる一方、実に約6割の人がオフィスでストレスを感じているといいます。健康経営へのシフトや推進拡大もあり、1日の活動時間の多くを過ごすワークプレイスにウェルビーイング要素を取り入れ、ストレスのないオフィス環境をつくることが重要になってきています。これまで、建物の価値というのは、建築物=「ハコ」そのものの評価でしたが、人への投資が企業価値の向上につながる今、利用者=「ヒト」起点の評価が必要になるでしょう。

ウェルビーイングの指標のひとつとしてアメリカで開発された「WELL認証」は、空間のデザイン・構築・運用に「人の心と身体の健康」という視点を加え、よりよい住環境の創造を目指した評価システムで、今後日本でも拡大していくだろうと見ています。ESG経営やSDGsと親和性が高く、企業価値のPRにもつながるほか、医療コストの削減やリクルート効果、社員エンゲージメントや生産性の向上など、多くのメリットがあります。当社では、この「WELL認証」取得のためのコンサルティングや、取得後の継続的な推進、社内外へのアピールといったサポートを行っております。

WELL認証に対応したパナソニックのオフィスでは、空気・光・音・温度などをコントロールした快適な環境づくりに加え、自然の中にいるような空間演出で心を癒す仕掛けにも取り組んでいます。その結果、従業員満足度は大幅に向上。中でも「仕事を通じて価値ある時間を過ごしている」という項目が最も大きくポイントを伸ばしました。注目すべきは、自然を取り入れることが仕事に対する意欲アップに有用だというアンケート結果です。ウェルビーイング要素に配慮した空間づくりが、今後、働く人々の満足度アップにつながっていくと、私たちは考えています。

第2部
講演「バイオフィリックデザインがワークプレースにもたらす効果とその事例」サマリー:
株式会社パソナ日本総務部 COMORE BIZ推進部 部長
和田えり子

コロナ禍の3年間で、企業や働く人を取り巻く環境は大きく変化し、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が重視されるようになりました。「自分らしい働き方」を実現する上で、ウェルビーイングの考え方が注目されるようになりましたが、それに比例して従業員同士で顔を合わせる機会が減少するということにもなりました。コロナの「5類」移行後、企業の対応はさまざまであるものの、以前はなかったハイブリッドワークが定着し、これからのオフィスには、働き方の指針と合わせ、インナーコミュニケーションの創出やチームビルディング、生産性・創造性が向上される場であることがより求められているといえます。

当社では、「バイオフィリア理論」に基づいたワークプレースづくりによる独自のソリューションを提供しています。「バイオフィリア」とは、人間や動物などの生物は潜在的に自然を求め、好む傾向・本能があるという考えで、この理論を反映した「バイオフィリックデザイン」の自然環境に近い空間は、世代問わずウェルビーイングに寄与すると言われています。海外の研究では、自然の中で週に2時間以上過ごすことが人々を良好な健康状態やウェルビーイングに導くこと、幼少期に緑豊かな環境で育った子どもは成人後にメンタルヘルスのリスクが低下することなどがわかっています。また、職場環境にもバイオフィリックデザインを取り込むことで心理的にプラスの作用があり、生産性の向上につながることも報告されています。

「“行かなければならないオフィス”から“行きたくなるオフィス”へ」。このパラダイムシフトを支えていくソリューションのひとつとしてバイオフィリックデザインは有効な手段であると考えています。

第3部
講演「自社オフィスリニューアル事例とオフィスコンセプト作成支援サービスのご紹介」サマリー:
パナソニックEWネットワークス株式会社 ワークプレイス事業推進部
渡辺愛子氏

価値観やライフスタイル、働き方が多様化する中で、画一的ではなく「WELL」を感じながら働くことのできるオフィスづくりのニーズが高まっていますが、そのためには企業側・従業員側双方の想いを具体化してコンセプトを共有することが不可欠だと考えています。

パナソニックEWネットワークス株式会社では、本社オフィスのリニューアルを行うにあたり、「社員の『コラボレーション』『イノベーション』『モチベーション』を創発し、会社の成長に合わせ、柔軟な変更が可能なオフィス」というコンセプトを策定。人事部長をリーダーに、社長を含む13名でプロジェクト化しました。さまざまな部門を巻き込んだ体制で、現場の意見を反映しながら全社一丸となってのリニューアルを実現することができました。
使用目的や狙いに合わせたゾーン分け・空間設計といったハード面に加え、「オフィス運営マニュアルを作成して総務・人事に引き継ぐ」「オープン前に運用のための組織編制・稼働をする」など、実際に継続運用できる仕組みづくりをしたこともポイントです。その結果、オフィスへの満足度アップ・モチベーション向上・部門間コミュニケーションの増加といった効果を得ることができました。

企業の目指す方向が明確で、従業員へ共有していること。目指す働き方を実現する環境があること。この2つが「WELL」を感じるオフィスづくりには重要だと考えています。


【講師紹介】

豊澄幸太郎氏
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 Wellマーケティング・営業推進部 主幹

2008年松下電工株式会社入社。大阪配属後、ビルシステムソリューションの技術営業を約7年間担当。2014年東京にて大規模再開発プロジェクトやオリンピックプロジェクトの技術営業を担当。現在はプロジェクト案件推進に加えて、非住宅分野における「アップデート事業」を社内外共創により実現することに従事。2019年7月より現職に就任。

渡辺愛子氏
パナソニックEWネットワークス株式会社 ワークプレイス事業推進部    

※本レポートに記載の情報は、セミナー開催時(2023年6月)のものです。 


【セミナーアーカイブ】2023年6月22日開催
3社共催ウェビナー「従業員のWell-beingを実現するオフィスとは?」


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