ペーパーレス化でSDGsに貢献できるのか?取り組むメリットや進め方について紹介!
ペーパーレス化でSDGsに貢献できるのか?取り組むメリットや進め方について紹介!
リモートワークをはじめとした新たな働き方の普及を受け、ペーパーレス化が多くの企業で注目を集めています。どこからでも資料を参照できるペーパーレス化によって、業務効率化とともにコスト削減も実現可能です。 また、ペーパーレス化の推進は、業務効率化やコスト削減に加えて、SDGsへの貢献にもつながります。 今回は、ペーパーレス化でSDGsに貢献できる理由を解説するとともに、ペーパーレス化に取り組むメリットや進め方についても紹介します。
ペーパーレス化でSDGsに貢献できる?
ペーパーレス化は、一見すると業務効率化やコスト削減にアプローチするためだけの手法に見えるかもしれません。
しかし、ペーパーレス化がもたらすものは、業務効率化やコスト削減だけではありません。SDGsへ貢献する効果もあります。
そもそもペーパーレスとは?
ペーパーレスとは「紙を使わない運用を実現すること」です。
従来のように社内の会議資料や取引先へのプレゼンテーション資料を、紙に印刷して配布するという運用から、電子データを中心とした運用に転換することを指します。
近年、デジタル技術やインターネット環境が発達したことから、電子データを気軽に持ち歩いたり、共有したりすることが可能になりました。加えて、働き方にも大きな変化が見られるようになり、オフィス以外の場所で働くリモートワークが一般的になってきています。
このような働く環境の変化によって、ペーパーレス化が注目されているのです。
SDGsの4つの目標と関係がある!
ペーパーレス化は、SDGsの17の目標のうち、4つの目標と深く関係しています。該当するとされる4つの目標は、下記のとおりです。
- 目標8. 働きがいも経済成長も
- 目標12. つくる責任 つかう責任
- 目標13. 気候変動に具体的な対策を
- 目標15. 陸の豊かさも守ろう
紙を使わない仕事の進め方は、環境に配慮しながらも効率化による働きがいと経済成長を両立させ、持続可能な社会の実現にも貢献するでしょう。また、ペーパーレス化によって紙の生産を間接的に削減することが、環境を守り、気候変動への影響を弱めることにもつながるとされています。
さらに、紙の原材料となる樹木を守ることが、陸の豊かさを守ることにもつながります。
企業においても、SDGsで定められた目標達成への具体的な取組みが求められる中、ペーパーレス化はどんな業種の企業であっても着手しやすい取り組みであるといえます。
ペーパーレス化のメリット
ペーパーレス化には、コスト削減や業務効率化、さまざまな働き方への対応など、多くのメリットがあります。ここでは、ペーパーレス化の4つのメリットについて詳しく解説します。
コストを削減できる
ペーパーレス化を推進することで、コスト削減が期待できます。
紙への印刷を中心とした運用には、用紙代や印刷のためのインク代など、さまざまなコストがかかります。1回あたりのコストはそれほど負担ではなくても、積み重なれば大きな金額となります。
ペーパーレス化によって紙を利用しない運用に切り替えれば、これらのコストを削減できます。
ただし、ペーパーレス化を行う際にシステム導入の初期費用や運用コストがかかるため、費用対効果をよく検討することが大切です。
業務を効率化できる
ペーパーレス化は、業務効率化の促進にもつながります。
従来のように資料を紙で印刷する運用では、会議前における資料の印刷・製本・配布準備や、もし資料内容の差し替えが発生した場合には、これら作業をすべてやり直すなどの工数がかかっていました。
ペーパーレス化が進めば、Web会議システムやプロジェクターに投影される資料データや、システムに保存されているファイルなどを各自で参照しながら会議を進められるため、印刷や製本、配布の手間を削減できます。
作業工数の削減によって生まれた時間を、ほかの業務に割り当てられるようになり、より生産性の高い業務環境を実現できるようになります。
さまざまな働き方に対応できる
ペーパーレス化によって、さまざまな働き方に対応できるというメリットもあります。
紙を中心とした運用の場合は、特定の資料を閲覧するためにオフィスへ出社しなければならないなどの場面も少なくありません。しかし、ペーパーレス化によってシステムから資料データを閲覧できる環境が整えば、オフィスにいなくとも資料の内容を確認することが可能になります。
ペーパーレス化は、外回りの営業社員が多い部門や、在宅勤務などのリモートワークを導入している企業には特に必要だと言えます。
紛失や破損のリスクが軽減される
ペーパーレス化によって、紛失や破損のリスク軽減にもつながります。
紙に印刷された資料は、オフィスのレイアウト変更や引っ越しのタイミングでの紛失や誤廃棄、災害など不測の事態で破損するなどの恐れがあります。
ペーパーレス化によって電子ファイルで参照できるようになれば、これらのリスクを軽減できます。
ペーパーレス化のデメリット
ペーパーレス化にはさまざまなメリットがある一方で、コスト面やシステム面でデメリットもあります。メリットとデメリットを知り、それぞれの側面をよく検討した上で導入しましょう。
導入時にコストがかかる
ペーパーレス化の導入時には、紙を電子化する作業工数や、電子データの保管システムの新規導入コストがかかります。企業規模が大きくなるほど紙の量も多く、初期投資が高額になってしまう傾向があり、事前にどの程度のコストがかかるのかを試算しておくことが求められます。
加えて、導入後も保守・運用コストや毎月のシステム利用料など、維持コストが発生します。初期投資のみを考慮していて、毎月の維持コストを想定していなかった、という事態に陥らないように注意が必要です。
電子化できない書類がある
ペーパーレス化ですべての書類を電子化できるとは限らない点も、押さえておきたいデメリットのひとつです。例えば、取引先が電子データを認めていないなどの理由から、一部の書類は紙で運用せざるを得ない可能性もあるためです。
また紙と電子データが共存すると、どちらの情報を正とするかなどの管理が煩雑になり、かえって手間がかかる可能性もあります。
システム障害が起きる可能性がある
ペーパーレス化によって、インターネットに接続している環境下であればどこからでも書類を参照できるメリットがある一方、何らかのシステム障害が起こるリスクもあります。突発的にシステム障害が起こると、必要な資料を参照できず業務の進行に影響を及ぼすリスクが高まります。
自社のシステムトラブルだけが原因とは限らず、外部サーバーの不具合など、不可抗力によってシステム障害が引き起こる場合もあるため、システム障害が起こった際のオペレーションを事前に決めておくことが大切です。
ペーパーレス化を進めるときのポイント
ペーパーレス化を進める際は、社内で目的を共有し、段階的に準備を進めることが大切です。 ここでは、ペーパーレス化を進めるときの3つのポイントについて解説します。
社内で目的を共有する
ペーパーレス化の導入を進めるにあたって、社内で目的を共有することは重要です。従業員に「なぜペーパーレス化を行う必要があるのか」を十分に理解してもらえなければ、現場からの反発や、導入しても利用が浸透しないおそれがあるためです。
ペーパーレス導入を担う事の多い総務部門や情報システム部門などが連携して、ペーパーレス化によるメリットや、今後の運用がどのように変化していくのかを丁寧に説明し、現場の理解を得ることが求められます。
段階を分けて取り組む
ペーパーレス化を行う際は、段階的に準備を進めることが大切です。まずは「何のためにペーパーレス化を行うのか」を明確にした上で、ペーパーレス化の対象となる紙媒体を絞り込み、スモールスタートしてから少しずつ範囲を広げていきましょう。
最初から全社のペーパーレス化を推し進めてしまうと、従業員が変化に対応しきれず社内の混乱を招いたり、業務へ影響を及ぼしたりするおそれがあります。
自社に合ったシステムを活用する
ペーパーレス化を推進する際はシステムの導入が必要不可欠ですが、自社に合ったシステムを選ぶことが重要です。あらかじめ明らかにしたペーパーレス化の目的を前提に、必要な機能をリストアップし、初期コストや維持コストなどを加味しながら費用対効果が高いものを選定しましょう。
事前の検討が不十分だと、導入後に機能の不足が判明したり、維持コストが思ったより高額で利用継続が難しくなったりする可能性があります。
まとめ
ペーパーレス化の推進によって、業務効率化やコスト削減だけでなく、企業によるSDGsへの貢献も実現します。また、リモートワークなどの新たな働き方に対応でき、従業員の業務負担軽減にもつながるでしょう。
ペーパーレス化を進める際は、目的の共有と段階的な取り組みに加えて、自社に合ったシステムの選定が重要です。
パソナ日本総務部では、資料の電子化作業から、電子データをクラウド環境で簡単に閲覧できる環境の構築、電子データ化で不要になった書類の廃棄まで一括で対応する「文書電子化ワンストップソリューション」を提供しています。これからペーパーレス化を推進したいとお考えの方は、ぜひお気軽にお問合せください。