BPOコンサルティングとは?一般的なコンサルとの違いや導入メリットをご紹介

働き方改革の推進や競争力強化のために、生産性向上を図ることは多くの企業の課題となっています。この課題を解決する方法として、総務や人事、経理など、バックオフィス部門のアウトソーシングを中心とした解決方法を提案する「BPOコンサルティング」が注目を集めています。
今回は、BPOコンサルティングの役割や依頼先の選び方などをご紹介します。
BPOコンサルティングとは
BPOコンサルティングとは「企業の業務プロセスにおける課題を解決するためのコンサルティング」です。主に、バックオフィスと呼ばれる総務や人事、経理部門などの業務や、専門性が必要なIT関連業務などをBPOコンサルティングの対象とするのが一般的です。
そもそもBPOは「Business Process Outsourcing」の略で、「業務プロセスのアウトソーシング」と訳されます。アウトソーシング活用などの方法で業務プロセスを最適化し、生産性や効率化などの課題を解決するための提案を行うことが、BPOコンサルティングの役割です。
BPOコンサルティングによってバックオフィス業務を最適化すると、自社人材のリソースをより高度な業務に集中させることができるようになります。また、専門性の高いアウトソーシング会社と連携すれば、業務品質の改善も期待できます。
こういったことから、BPOコンサルティングは企業の競争力を高めるために有効な手段のひとつだと言えるでしょう。
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BPOコンサルティングの主な業務内容
BPOコンサルティングでは課題解決を図るため、まずは業務プロセスを把握し、現状の課題や改善余地の有無などを確認します。
- 業務の棚卸し、現状分析
- 課題の特定、改善策の提案
- BPO導入範囲の設計
- BPO導入後の運用、改善支援
業務の棚卸し・現状分析では、業務内容や処理件数、工数、業務フローなどを整理します。課題の特定・改善策の提案では、整理した情報をもとに業務の重複や属人化、非効率な作業などを確認し、業務フローの見直しやシステムの活用など、課題に応じた改善策を検討します。
BPO導入範囲の設計では、自社で行う業務と外部BPO企業へ委託する業務を整理し、委託する範囲や役割分担などを決めます。導入後の運用・改善支援では、実際の業務状況や運用上の課題を確認し、必要に応じて業務プロセスや運用方法の見直しを行います。
BPOコンサルティングと一般的なコンサルティングの違い
BPOコンサルティングと一般的なコンサルティングでは、支援対象とする業務範囲や内容が異なります。一般的なコンサルティングは、企業が抱える経営課題を分析し、経営戦略の策定や組織改革などの解決策を提案・支援することが主な役割です。
一方でBPOコンサルティングは、主にバックオフィス業務やIT業務などを対象とし、業務プロセスの分析や改善策の提案に加えて、BPOの導入や実務の運用まで支援する場合があります。
両者の主な違いは以下の通りです。
| 比較項目 | BPOコンサルティング | 一般的なコンサルティング |
|---|---|---|
| 主な対象 | 業務プロセス・オペレーション | 経営・事業・組織など |
| 主な支援 | 業務分析・改善提案・実行支援・BPO導入 | 課題分析・戦略立案・改善提案 |
| 実務への関与 | 実務運用まで関与する場合がある | 提案・助言が中心の場合が多い |
| ゴール | 業務の最適化・効率化・品質向上など | 経営課題・事業課題の解決 |
BPOコンサルティングを導入するメリット
BPOコンサルティングを導入すると、課題の解決以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、主なメリットを5つご紹介します。
業務を客観的な視点から見直せる
BPOコンサルティングでは、外部企業の専門家が自社の業務プロセスを客観的に分析します。自社のメンバーだけで業務を見直す場合、これまでの慣習や既存のやり方が前提となりがちで、非効率な作業があっても改善しきれない場合があります。
これに対し外部の視点を取り入れた場合は、社内では気づきにくい業務上の課題も把握しやすくなり、業務プロセスの大幅な見直しや改善が期待できます。
業務効率化やコスト削減につなげられる
BPOコンサルティングで業務上の課題を明確にすれば、業務フローの最適化やシステムの活用、業務の外部委託など、課題に応じた改善策を取り入れることができます。これにより、業務にかかる時間や担当者の負担を抑え、効率化を図ることが可能です。
また、業務の集約や役割分担の見直しによって、人的コストを適正化できる場合もあります。業務の効率化とコスト削減を両面から進められる点も、BPOコンサルティングを導入するメリットです。
専門的な知識や最新技術を活用できる
BPOコンサルティングを導入すると、対象業務に関する専門的な知識やノウハウ提供などの支援を受けられます。社内だけでは対応が難しい業務についても、専門的な知見を取り入れながら改善策を検討できるでしょう。
また、業務内容によってはAIやRPAなどの技術を活用した業務改善の提案を受けられる場合もあります。自社だけで最新技術の情報を収集し、業務への活用方法を検討する負担を抑えながら、専門知識や技術を取り入れた業務プロセスの改善を進められる点がメリットです。
より高度な業務にリソースを集中しやすくなる
BPOコンサルティングを活用して業務プロセスを見直したり、外部への委託を進めたりすることで、社内の担当者がより高度な業務に取り組む時間を確保しやすくなります。
限られた人材や時間を重要度の高い業務に充てられるため、新たな施策の検討や既存サービスの改善など、本来注力したい業務にリソースを集中しやすくなるでしょう。
業務改善のノウハウを社内に蓄積できる
BPOコンサルティングを通じて業務プロセスの課題や改善方法を整理することで、業務改善に関する知識やノウハウを社内に蓄積できます。BPOコンサルティング会社から提案を受けるとともに、社内の担当者が課題の把握や改善策の検討にも関わることで、業務を見直す際の考え方や進め方を学ぶ機会になるでしょう。
蓄積したノウハウを社内で共有しておけば、今後新たな課題が生じた際にも、過去の取り組みを参考にしながら改善策を検討しやすくなります。
BPOコンサルティングを導入する際の注意点
ここでは、BPOコンサルティングを導入する前に押さえておきたい主な注意点をご紹介します。
委託する業務範囲をイメージしておく
BPOコンサルティングを導入する際は、どの業務を外部に委託するのかをある程度イメージしておくことが重要です。業務の一部だけを委託するのか、他部門なども関わる業務プロセスまで含めて委託するのかによって、必要な体制や費用なども変わります。「このようにしたい」というイメージをあらかじめ持っておけば、BPOコンサルティング会社との意識合わせもスムーズに進みやすいでしょう。
社内の関係者から理解を得る
BPOコンサルティングによって、今後の業務の進め方や担当者の役割が変わる場合があります。そのため、BPOコンサルティング導入の目的や期待される効果、変更の可能性がある業務などを事前に共有し、関係部門や従業員から理解を得ておくことも大切です。特に現場の担当者が変更内容や目的を十分に理解していないと、現場で反発が起こったり、新しい業務フローが定着しにくくなったりする可能性があります。
情報セキュリティや情報管理を確認する
BPOコンサルティングでは、業務内容によって顧客情報や従業員情報、社内の機密情報などを取り扱う場合があります。そのため、NDA(秘密保持契約)の締結や、情報の取り扱い方法やアクセス権限、セキュリティ対策などの詳細を事前に確認することが重要です。
また、BPOコンサルティング会社や業務委託先の情報管理体制やセキュリティに関する取り組みを確認し、必要な契約やルールを整えたうえで導入を進めましょう。
BPOコンサルティングの相場費用
BPOコンサルティングは、企業ごとの課題や業務内容に合わせて支援内容を設計するオーダーメイド型のサービスが多く、一律の料金を示すことが難しい傾向があります。対象とする業務や業務量、現状分析・調査の範囲、支援期間などによって、必要な作業や費用が変わってくるためです。
そのため、BPOコンサルティングを依頼する際は、自社のどの業務を対象とするのかをできるだけ整理したうえで、事業者に見積もりを依頼すると良いでしょう。また見積もりを確認する際は、調査や分析、導入支援など、対応して欲しい内容が漏れなく含まれているかを確認することが大切です。
また、BPOを導入することになった場合は、導入後の業務運用にかかる費用も発生するため、これらも考慮しておく必要があります。初期のコンサルティング費用と継続的な運用費用を分けて確認し、全体の予算を検討しましょう。
BPOコンサルティング会社を選ぶポイント
BPOコンサルティングを依頼する場合、どのような会社を選べば良いのでしょうか。ここでは、選び方のポイントを5つご紹介します。
自社の業務領域に関する実績の有無
まずはBPOコンサルティング会社が、自社の依頼したい業務領域での実績を持っているかを確認しましょう。一口にバックオフィス業務といっても、その対象業務によって必要となる知識やノウハウは大きく異なります。
また、同じ業務領域でも企業規模や業界によって課題が異なるため、自社と近い業界や規模の企業を支援した実績があるかも確認しておくと良いでしょう。
対応できる業務範囲や柔軟性
BPOコンサルティングでは、業務の現状分析から改善策の提案、BPO導入、導入後の運用支援まで、さまざまな支援が行われます。自社が必要とする支援に対応しているか、事前に確認することが大切です。
また、業務の一部だけを対象としたい場合や、状況に応じて支援範囲を変更したい場合など、自社の要望に合わせてどの程度まで対応できそうかも確認しておきましょう。
費用とサービス内容のバランス
BPOコンサルティングは、対象業務や支援内容によって費用が異なるため、金額だけで判断するのではなく、支援内容とのバランスを確認することが重要です。
見積もりを比較する際は、どの業務に対してどのような支援が含まれているのかを確認し、追加費用が発生する条件なども把握しておきましょう。複数社から見積もりを取り、支援内容と費用を比較する方法もあります。
情報セキュリティ・情報管理体制
BPOコンサルティングでは、業務内容によって顧客や従業員などの重要な情報を取り扱う場合があります。そのため、依頼先の情報セキュリティや情報管理体制も確認しておきましょう。
情報へのアクセス権限やデータの管理方法、セキュリティ対策などについて、自社の基準を満たしているかを確認することが大切です。
担当者とのコミュニケーション体制
BPOコンサルティングでは、自社の業務内容や課題を担当者と共有しながら改善策を検討するため、円滑にコミュニケーションを取れる体制が整っているかも重要です。
問い合わせや打ち合わせの方法、連絡の頻度、プロジェクトの進捗共有などについて確認し、疑問や要望を伝えやすい環境が整っているかを確認しましょう。
BPOコンサルティングの効果を高めるポイント
ここでは、BPOコンサルティングの効果を高めるために意識したいポイントについてご紹介します。
導入目的とゴールを明確にする
BPOコンサルティングを導入する前に、解決したい業務上の課題や、導入によって実現したい状態を明確にしておくことが重要です。
目的やゴールが明確になっていれば、BPOコンサルタントとの認識を共有しやすくなり、自社に必要な支援内容や改善策も検討しやすくなります。
現場の情報を正確に共有する
BPOコンサルティングでは、対象となる業務の現状を把握するため、BPOコンサルタントが自社の担当者へ直接ヒアリングなどの情報収集を行うことがあります。その際、実際の業務内容や業務フロー、担当者が感じている課題などを正確に伝えることが大切です。
日常的に発生する業務に加え、例外的なイレギュラー対応なども十分に共有されていないと、実際の業務と改善策にずれが生じる可能性があります。関係する担当者から必要な情報を集め、業務の実態をできるだけ正確に共有しましょう。
導入後も継続的に業務を見直す
BPOコンサルティングによって改善策を導入した後も、業務の状況を定期的に確認し、必要に応じて見直すことが大切です。業務量や組織体制、利用するシステムなどが変化すれば、導入時には適していた業務フローが合わなくなる場合もあります。
導入後も現場の状況を確認しながら、改善できる点がないかを検討することで、業務プロセスを継続的に最適化しやすくなります。改善策を一度導入して終わりにするのではなく、状況に応じて見直しを重ねることが重要です。
まとめ
BPOコンサルティングは、業務プロセスを分析し、課題の特定や改善策の提案、BPO導入などを通じて、業務の効率化や品質向上を目指す取り組みです。導入によって、業務を客観的な視点から見直せるほか、専門的な知識や最新技術を活用し、より重要度の高い業務に人材・リソースを集中しやすくなるといったメリットも期待できます。
導入する際は、委託する業務範囲や社内の役割分担、情報セキュリティなどを確認したうえで、自社の業務領域に関する実績や対応範囲、費用、コミュニケーション体制などを比較し、依頼先を選ぶことが大切です。また、導入後も継続的に業務を見直すことで、改善を進めやすくなります。
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