ニューノーマルとは?コロナ時代の新たな働き方について解説

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2021年01月26日 配信
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ニューノーマルとは?コロナ時代の新たな働き方について解説

ニューノーマルとは?コロナ時代の新たな働き方について解説
オフィス環境改善・施設管理

2020年以降、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって私たちの生活は大きく変化しました。従来の常識はコロナ禍においては通用せず、生活はもちろんのことビジネスの場でも安全性を確保しながら日常を送っていくことが必須とされています。 そんな中で注目されているキーワードが「ニューノーマル」です。今回はニューノーマルの意味や定義を整理しつつ、新時代における新たな働き方の姿を探っていきます。

コロナ禍におけるニューノーマルとは?

ニューノーマルとは、コロナ禍によって注目されはじめた新しい生活様式を総称した言葉です。「New(新しいこと)」と「Normal(正常、標準、常態)」の2単語が融合して生まれた造語で、以前の生活様式や経済活動、ビジネスからレジャーまで、あらゆる行動を時勢に合わせてアップデートしていく動きのことを指します。

ニューノーマルという言葉が内包する意味は、時代の変化や大きな事件を受けて絶えず変容していきます。もともとはビジネスや経済学の領域で用いられており、2008年リーマン・ショックを発端とした世界的な金融危機の時代を表現するキーワードとして知られていました。
それが転じて、「Withコロナ・Afterコロナの社会情勢に適応するための行動」を指す言葉となっていったのです。

新型コロナウイルスの流行が終息し、ワクチン剤などを含む対応策が確立されたとしても、もはや以前通りの世の中へと戻っていくことは難しいでしょう。だからこそ、生活のあらゆる局面で「新たな常識」を意識することが必要です。

ニューノーマル時代の働き方とは

ニューノーマルとは?コロナ時代の新たな働き方について解説

新型コロナウイルスの猛威は、私たちが日々活動するビジネスシーンにも多大な影響を及ぼしました。例えば、これまでは福利厚生や働き方改革の一環として見られていた在宅勤務やテレワークなどの就業スタイルは、ニューノーマル時代においてはもはや常識とされつつあります。
ここでは、2020年以降の「新たな働き方の常識」を整理していきます。

在宅勤務・リモートワークの急速な普及

前述の通り、コロナ禍において通勤や取引先への訪問、出社といった行為は感染リスクを考慮すると極力避けなくてはならないものになりました。特に2020年4月に発令された緊急事態宣言を皮切りに、スタートアップ企業はもちろん歴史ある大企業まで、あらゆる組織がリモートワークの導入を開始しました。
幸いにも、業務を遂行するための各種ITツールはここ数年の間にクラウドベースへとシフトしはじめており、それらをいち早く取り入れていた企業によってはリモートワークでもオフィスとほとんど変わらない環境で仕事を進めることが可能でした。

とはいえ、企業にとってニューノーマル対応を徹底した上でビジネスを継続していくことは容易ではありません。感染リスクを抑えるためにさまざまな対策がとられているものの、オフィスや事業所への通勤が必須となる業種や業態も多数存在します。そのような場合でも、可能な限り感染症対策を行うことがニューノーマル時代に求められる働き方です。

例えば、接客販売を伴うビジネスの場合はECシステムを利用したオンライン通販に注力したり、飲食業界の場合はモバイルオーダーシステムの導入を試みたりと、少しでも「他者と接触しない」仕組みづくりを行うことが求められます。重要なのは「従来と全く変わらない働き方」にピリオドを打ち、できる範囲からニューノーマル時代に合わせて変化していくことです。

消費者のニーズの変化

「非接触」「遠隔」が必須要素とされるコロナ以降のニューノーマル時代においては、消費者のニーズや購買プロセスも変化してきています。

ニッセイ基礎研究所が発表したレポートによれば、いわゆる「巣ごもり需要」の増加を受け、ゲームやフードデリバリー、電子書籍や動画といったデジタルコンテンツなどの消費が急速に伸びていることが報告されています。その一方で、レジャーやファッションなど、外出を伴う産業の需要は大幅に落ち込み、業界は厳しい戦いを強いられているようです。

このような状況に対応するために、各業界で「自宅」や「オンライン上」を意識した新たなビジネスモデルの開発が進められています。例えば音楽業界では、デジタル配信プラットフォームを活用した有料の無観客ライブ公演の実施などが各所で実行されています。人気バンド「サザンオールスターズ」が2020年6月に実施した配信ライブには推定50万人のアクセスが集まったとする報道もあり、 苦境をチャンスに転化した事例と言えるでしょう。

企業間取引の大幅なスタイルチェンジ

ビジネスにおけるニューノーマル対応は、消費者との間で展開されるBtoCモデルはもちろん、企業間の取引をメインに行うBtoBモデルでも実施されています。
例えば従来集客のために実施していたセミナーや展示会をオンライン化したり、これまでは訪問が主体だった商談を遠隔ベースに切り替えたりといった動きが盛んになっています。リアルでのPR施策や営業活動が極めて難しくなった今、デジタルマーケティング領域の需要も急速に拡大しています。

さまざまなITツールを活用し、遠隔で仕事を進めていく働き方が今後標準化していく中、企業間取引の主戦場はバーチャル空間へと徐々に移行していくことでしょう。
その分、新たな領域での競争も活発になり、オンラインを生かした場所にとらわれないユニークなプロモーション戦略や、デジタルコンテンツの作り込みが他社と自社を差別化する鍵になっていくかもしれません。

自社のビジネスをニューノーマル化していく際の注意点

ニューノーマルとは?コロナ時代の新たな働き方について解説

以上のように、従来の常識を一新して働き方を大幅に変更することが求められるのがニューノーマル時代におけるビジネスの姿です。しかしながら、ただ闇雲にニューノーマルな働き方を導入するだけでは、思わぬ失敗を招くこともあります。

従業員のマネジメント・心身のケア

対面での接触機会が大幅に減るニューノーマル時代には、従業員のマネジメントをより慎重かつ精力的に実施していく必要があります。

以前であれば会話や面談などの職場でのコミュニケーション機会が多くありましたが、テレワーク・リモートワークを強化することでそういった機会は大幅に失われました。そのため、作業フローの確認や仕事におけるちょっとした問題などが共有されず、生産性やモチベーションの低下を招くことが懸念されます。さらに精神的ストレスを抱える従業員や、働き過ぎの従業員がいたとしても遠隔地の場合はコンディションを推し量ることが対面に比べて難しくなります。

対策としてはビジネスチャットやオンライン会議ツールといったコミュニケーションツールを積極的に導入し、雑談をはじめとした会話の接点がなるべく多く生まれるような環境づくりを行うことが求められます。

加えて、オフィスでは気軽にできたタスクの進捗確認や作業内容の把握といったマネジメントも、遠隔化によって難しくなっていきます。SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング・オートメーション)といった業務支援システムを積極的に活用しながら、「いま、何がどのような状況で進行しているか」を全体で共有できる仕組みも求められるでしょう。

情報セキュリティの強化

テレワークやリモートワークなどの実施時には、社用パソコン・スマートフォンといった情報端末を通して、さまざまな場所からビジネスを進めていくことになります。場合によっては自宅などから重要な機密情報を処理する必要も生じるため、情報セキュリティへの対策は従来以上に強化することが必要です。

例えばオンライン会議などでセキュリティについての全社研修を実施することや、ITリテラシーの向上を目指して研修やマニュアル作成などを行い、情報漏洩や重要データの喪失といったリスクを回避できるような仕組みづくりを行うことが求められます。

これからのニューノーマル時代に必要とされるビジネススキルとは

いずれ終息するとしても新型コロナウイルスが社会に及ぼした影響は大きく、以前とまったく同じ生活様式に戻ることができるとは言い切れません。そんなニューノーマル以降の時代に求められるビジネススキルとは、どのようなものなのでしょうか。

まず必須とされるのが「IT・デジタルに関するスキル」です。以前はExcelなどパソコンの基本ソフトで事足りていた業務も、テレワーク・リモートワークを実現するために導入されたさまざまなツールを使いこなすことを前提としたオペレーションとなっていくでしょう。
基本的なパソコンスキルに加え、最新のシステムにも即座に対応できることが新たなビジネススキルとして注目される日もそう遠くないかもしれません。

そして遠隔ベースになったからこそ、やはり求められるのが「コミュニケーションスキル」です。チャットやメールなどによるやり取りが主流となっていくため、特に文章で簡潔かつ分かりやすく情報を伝えるスキルや、オンライン会議などで端的に物事を伝えるスキルはますます重要視されていくことでしょう。

まとめ

今回はニューノーマル時代におけるビジネスの次なる姿について考察を広げました。仕事の本質や事業内容に大きな変化がなかったとしても、日々行う業務のフローや管理体制などは今後も絶えずアップデートされていきます。そのような状況に対応するためにも日々の業務を改めて見直し、どのような点を更新できるかを個々が考えていく姿勢が重要なのではないでしょうか。

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