働き方改革にはオフィス空間の変革が効果的?業務効率化にもつながるオフィスづくりをご紹介

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2019年05月10日 配信
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働き方改革にはオフィス空間の変革が効果的?業務効率化にもつながるオフィスづくりをご紹介

働き方改革にはオフィス空間の変革が効果的?業務効率化にもつながるオフィスづくりをご紹介
オフィス環境改善・施設管理

働き方改革によって多くの企業が、従来型オフィス空間からの変革を求められています。現在はデザインや機能性はもちろん、メンタルヘルス対策も意識した、ストレスのないオフィスづくりが必要とされています。ここでは、働き方改革を意識したオフィスの在り方や、業務を効率化させるオフィスづくりのポイントをご紹介します。

働き方改革にともなうオフィスづくりの重要性

働き方改革の推進にともない、昨今では”オフィス不要論”などもささやかれるようになりました。しかし、ほとんどの企業では、やはり従業員が一堂に会して働くための場所が必要とされています。さらに、オフィスは「企業の顔」であるため、対外的に企業価値を高めるためにも必要という考えも根強くあります。

また、時代の流れとともに、企業に求められる価値は変化しています。従来、企業には「モノを生み出す場所」としての価値が求められていました。しかし現代では、これに加えて新たなサービスや技術の提供、つまり「知識やアイデアを生み出す場所」としての価値も求められています。

「知識」や「アイデア」は企業の重要な経営資源である、従業員一人ひとりから生み出されるものです。 しかし、どれだけ優秀な従業員であっても、これらをたった一人が永遠に生み出し続けることはできません。
つまり現代の企業には、一人ひとりの従業員が集まって積極的にコミュニケーションを取り、創造性を刺激しあうことで次々とアイデアが生まれ、新たなイノベーションが起こるようなオフィス空間が必要であると言えます。オフィスは単なる「仕事をこなすだけの場」ではなく、従業員の「パフォーマンス・クリエイティブを向上させる場」とすることが、今の経営者層に求められていると言えます。

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現代のオフィスに必要な3つの要素

企業の経営者や総務担当者は、従業員の目線でオフィスづくりを進めることが大切です。ここでは、現代のオフィスに必要な3つの要素とオフィスづくりのポイントをご紹介します。

1. 企業理念や目的を理解できる空間

現代はワークスタイルや雇用形態の多様化によって、企業理念への理解が薄れてしまいがちだと言われています。例えばここ数年、働く場所を制約しない「リモートワーク」を導入する企業が増加しました。これにより、従業員が自由に働く場所を選択することで、個人の利便性は向上したものの、組織力は反比例して低下してしまいがちであると言われています。日ごろから企業理念に触れる機会が減少することで、従業員の目的意識があいまいになり、組織力の低下につながっているのです。

これらの解決には、従業員一人ひとりが企業理念への理解を深め、各自の役割や目的を意識することのできるオフィスづくりが必要です。例えば、企業理念を表す企業ロゴやイメージカラーを、従業員が日ごろから目にしやすいエントランスに設置するなど、メッセージ性の強い空間づくりがあげられます。
企業理念や目標、目的を従業員全員が共有することで、自分たちが目指すべき姿を再認識できるような場所づくりこそが、働き方改革が進む中で求められるオフィスの姿であるといえます。

2.従業員エンゲージメントを高める空間

企業価値を高める要素の1つに、「従業員エンゲージメント」が挙げられます。これは一般的に、企業に対する従業員の「愛着心」や「信頼」を指し、自社の経営方針や戦略を理解した従業員が、自発的に高いパフォーマンスを発揮するという、企業への貢献度が高い状態を表します。
従業員エンゲージメントは「従業員満足度」と混同されやすいのですが、それぞれ以下のような違いがあるとされています。

  • 従業員満足度:組織内で働く際の居心地の良さによって決まる
  • 従業員エンゲージメント:オフィス空間や労働環境の良さ、社風の良さによって決まる

従業員エンゲージメントが高ければ、一人ひとりのパフォーマンスも高く、比例して売上高も向上すると言われています。つまり、オフィス空間や労働環境の良し悪しが、企業の売上高をも左右するということです。従業員がどのようなオフィス空間を求めているのか、従業員にとって使い勝手の良いオフィス空間とはどのようなものかを調べたうえで、オフィス作りを進めることが大切です。

3.ストレスフリーで働ける空間

2015年12月に施行された「ストレスチェック制度」により、一定数の従業員が在籍する企業では、メンタルヘルス対策の強化が求められています。
さまざまなメンタルヘルス対策の中でも、特にストレスフリーなオフィス空間づくりは有効な手段だと言われており、重視したいポイントです。

具体的には、ストレスを軽減させる以下の6項目を意識した、オフィス空間づくりが良いとされています。

  • パーソナルスペースをできるだけ広く確保する
  • リラックスできるインテリアやデザインを取り入れる
  • 働きやすさを意識したデスクレイアウトにする
  • 空気清浄機や加湿器を設置する
  • 禁煙にする
  • 執務場所とは別に、休憩用のスペースを設置する

この中で特に重要なのは、パーソナルスペースの確保とされています。パーソナルスペースは「心理的な縄張り」を意味し、その範囲には個人差があります。パーソナルスペースを意識したオフィス空間にするだけで、業務上のストレスや、人間関係によるストレスの緩和が期待できるとされています。また、リラックスできるインテリアやデザインには、誰もが親しみやすく、自然環境を感じさせる植物をふんだんに取り入れるなどもあり、従業員のストレス軽減に有効であることが証明されています。

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デスクレイアウトの種類

オフィスづくりの基本は、デスクレイアウトにあります。従来より多数の企業で採用されている「島型対向レイアウト」をはじめとした、さまざまなデスクレイアウトをご紹介します。それぞれの企業の組織体制や業務の進め方によって、最適なデスクレイアウトを選択するようにしましょう。

島型対向レイアウト

部署毎に島を作る形式で、国内企業のおよそ8割が導入しているデスクレイアウトです。限られたスペースを有効活用できるほか、電話回線やパソコンなどの配線をまとめて管理できることがメリットです。部署内で歩調を合わせて業務を進める、チーム作業向けのデスクレイアウトとなっています。
ただし、対面で視線が集中することで、プライバシーに不安や、パーソナルスペースが狭いと感じる従業員もいるため、導入後に従業員の感想や意見をヒアリングすることも大切です。

同向型レイアウト

スクール式レイアウトとも呼ばれ、デスクを一方向に並べる形式の配置方法です。全員の視線が前方に集まるため、プライバシー領域を確保しやすいことがメリットです。また、前後左右の従業員とのコミュニケーションが容易になることもポイントです。通路も広く確保できますが、縦横に広がりやすいデスクレイアウトのため、スペースの有効活用が難しくなる一面もあります。

背面型レイアウト

島型対向レイアウトをベースとして、デスクの配置を逆にしたデスクレイアウトです。グループで集まる点は共通しますが、それぞれが背を向けるため、プライバシー領域の確保に繋がります。また、正面にパーティションを設置することも特徴です。前後からの視線を遮ることにより、共同作業だけでなく、個人作業にも集中できる環境が生まれます。

フリーアドレス型レイアウト

固定席を設けず、従業員が席を自由に選択できるデスクレイアウトです。空いている席であれば、どこでも自由に利用できることがメリットであるため、レイアウトはスペースの広さに応じて自由自在に工夫することができます。普段は接する機会が少ない、従業員同士のコミュニケーションを促進できるかほか、近い席同士ですぐに打合せができるため、ミーティングルームのような専用スペースを設ける必要がなくなるのもメリットです。
デスク利用の自由度が高まる一方、収納スペースの確保やセキュリティ対策については、職場でのルール作りが必要です。

働き方改革を意識して、従業員に愛されるオフィスを作ろう

オフィスの在り方が変化している今、働き方改革を意識したオフィスづくりは急務となっています。デザインや機能性はもちろん、メンタルヘルス対策も踏まえた上で、従業員に愛されるオフィス空間を目指しましょう。また、オフィスづくりはデスクレイアウトに加え、空間の有効利用や導線を考慮して設計することが重要であるため、空間設計の専門家に相談することをおすすめします。

パソナ日本総務部では、木漏れ日の中で仕事ができるバイオフィリックデザイサービス「 COMORE BIZ (コモレビズ)」を提供しています。グリーンあふれる空間で業務を行うことで、集中力の向上やストレス軽減の効果などが期待できます。オフィス空間づくりでお悩みの経営者・担当者は、ぜひ一度ご相談ください。

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