教育産業株式会社
インシデント記録・進捗管理ツール『SINGU』の導入事例
【教育産業株式会社】

お客様からの数々のご依頼や相談、要望(インシデント)への対応状況・進捗を可視化するため、『SINGU』を導入頂いた事例をご紹介。

ファシリティマネジメントシステム『SINGU』

SINGUは、ひとつのプラットフォームで総務業務・施設管理業務のすべてをデータ化し、業務の見える化を実現するソフトウェアです。
簡単なワークフローで業務プロセスを標準化でき、日々の利用によりデータが自動的に蓄積。 集まったデータを基に、資産価値向上に向けた新たな施策立案が実現できます。
SINGUで総務業務・施設管理業務のDX化を進めましょう。
総務・施設管理分野で多く活用されているSINGU。
その強みである「カスタマイズ範囲の広さ」を活用し、営業・技術部門の対応状況管理ツールとしてご採用いただいた教育産業様に、導入メリットや効果などについてお聞きしました。

右:教育産業株式会社 オペレーションサポートセンター 課長 加藤 泰崇様
左:教育産業株式会社 オペレーションサポートセンター 課長 伊東 聡様
インシデント管理ツール「SINGU」導入のきっかけ
当社(教育産業株式会社)は長年、教育機関や自治体、法人などさまざまなお客様に対して映像音響機器やICT機器を納入している専門商社です。
当社の強みは、機器の導入で完了ではなく、安定してご活用いただくため運用支援や不具合対応など継続したアフターサポートを行っている点です。
担当する営業はお客様のご要望に対して、社内外の該当する部門へ迅速に依頼し対応状況を常に把握していますが、会社全体として「状況の見える化」はできていませんでした。
5年前、GIGAスクール構想※に伴い新たな事業をスタートした際、小中学校に整備される端末やソフトの管理台数が急増しました。これにより、従来の属人的な対応では限界があることを痛感し、組織全体で「見える化」を進め、全社的な対応体制を構築する必要性を強く認識するようになりました。
※GIGAスクール構想とは、2019年に文部科学省が開始した「全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する」という取り組みです。
「お客様への対応状況が、当事者(担当営業、担当技術)しか分からない」という課題
従来、学校の先生や教育委員会、学校に駐在するICT支援員などから寄せられるICT機器に関する依頼や相談、要望(インシデント)は、担当営業やヘルプデスクが受け付けていました。そして依頼内容や情報を、共有したい部門やメンバーに応じて、従来から使用している各種チャットツール(SNSなど)を使って共有していました。
チャットツールは即時性がメリットではありますが、時間の経過とともに情報が埋もれがちで、後日欲しい情報を探しても見つけにくい点が難点です。また社内外のID利用制限で閲覧が制約されてしまい、限られた担当者間での情報共有に留まることもあり、全体を通じてインシデントの発生から時系列に内容を把握することが困難でした。
唯一、ヘルプデスクだけはインシデント専用管理アプリで対応内容や進捗を記録していました。しかし1アカウントごとに月額料金が発生するため、コスト的に利用範囲を担当営業や管理者まで広げるのは難しい状況でした。
そこで、コスト負担を抑えつつ大人数で利用可能なプラットフォームを探していたところ、パソナ日本総務部から紹介されたのが「SINGU」です。
SINGUで対応状況が誰にでも「見える化」
当社はSINGUを相談・要望などのインシデント記録・進捗管理ツールとして導入しました。
学校の先生や教育委員会から寄せられるインシデント(依頼や相談、要望)は電話・メール・口頭などさまざまな方法で、当社の対応窓口に届きます。それらを受けた担当者がスマホやパソコンで内容をSINGUに入力することで「チケット」が発行され、担当営業やフィールドエンジニア、技術や管理部門へスムーズにエスカレーションされる仕組みです。
対応状況は都度シンプルな操作で記録でき、対応が終わればステータスを「完了」とするため、誰もが一目で進捗状況を把握することができます。
※画像クリックで拡大表示できます。
お客様からインシデントを受けた社員からは「インシデントの対応経緯や現状をリアルタイムに把握できるようになった」と好評です。従来は、他部門へ対応依頼してからの経緯やどこまで進んでいるのかが把握しづらく、また対応依頼した相手に進捗を聞くにしても、お互いが忙しいことを考慮して気軽に尋ねることができないというジレンマがありました。
今はSINGUで進捗をチェックすれば、どこまで対応が進んでいるのか、またはトラブル等で滞っているのかが把握でき、最終的にお客様への対応品質向上にもつながっていると思います。
SINGUにはチケット内に機器のシリアルナンバーや残存保証期間、対応回数なども登録されており、情報の一元管理もできるようになりました。また、従来は手書きやExcel、独自のアプリなどで作成されていた報告書も、現在ではSINGUから一括して出力できるようになり、業務効率が大幅に向上しました。
コストを抑えつつ、利用範囲を拡大
SINGUの導入による最大のメリットは「進捗の見える化」ですが、アカウントID数に応じた従量課金制ではないため、コストを抑えながらもユーザー数を増やせたのもうれしい点です。
担当営業やヘルプデスク、フィールドサポート、技術者など直接インシデントに関与するメンバーやその管理者はもちろん、小中学校に駐在しているICT支援員(先生や生徒のICT活用を支援する専門家)にも契約ID数やコストを気にせずアカウント付与できたため、情報の共有が加速したように思います。
導入前の業務フローを理解したうえでの、手厚い運用サポート
新たなシステムや仕組みを導入する際には、「従来のやり方の方が良い」といった抵抗が必ず生じるものです。また、一般的なシステムでは、導入直後に数時間のレクチャーが行われる程度で、その後の運用はユーザー企業に一任されるケースが多く見られます。
しかし今回導入したSINGUでは、パソナ日本総務部が手厚くサポートを行ってくれました。自治体や営業部門毎に微妙に異なるご要望に対して、運用ルールやフロー、画面などカスタマイズを行い全社的に統一したルールと個別の運用を組み合わせることで、現場からの抵抗感も軽減されました。
新しいシステムが現場に浸透し十分に活用されるためには、一定期間の定着支援が不可欠であると改めて実感しました。
今後さらに取り組んでみたいこと

今後はSINGUに蓄積されたチケットデータを基に、インシデントの傾向分析や、対応完了までの所要時間の可視化による時間短縮など、改善取り組みを行っていきたいです。
また、現在は社内での活用に留まっていますが、アカウントID数が無制限のメリットを生かし、学校のお客様にもSINGUの利用を促進することで、さらなるお客様満足度の向上を目指していきたいと考えています。
※本事例に記載の情報は取材当時(2025年7月)のものです。