バイオフィリアでオフィス環境を一新!緑を取り入れる効果と導入例

従業員が快適に働くことのできる環境を整えるためには、福利厚生に注力するだけでなく、オフィス環境にも配慮する必要があります。中でも「バイオフィリア(Biophilia)」の考え方を取り入れたオフィス環境の整備は、心身ともにリラックスすることをはじめ、さまざまな効果が期待できるとされています。「人間は本能的に自然とのつながりを求める」というバイオフィリア理論に基づき、空間に自然の要素を取り入れ、人の健康と幸福を向上させるデザイン手法を「バイオフィリックデザイン」と言います。バイオフィリックデザインを採用してオフィス環境を整えれば、従業員のモチベーションとパフォーマンスの両方を向上させることができます。
そこで今回は、バイオフィリックデザインの導入で期待できる効果と具体的な取り入れ方、導入事例をご紹介します。
バイオフィリアの考え方を導入!期待できる6つの効果とは
オフィスにバイオフィリアの概念を取り入れることで、主に次の6つの効果が期待できます。
幸福度の向上
植物や自然光など、自然を身近に感じられる要素をオフィスに取り入れることで、従業員の幸福感や満足度を高める効果があると言われています。ロバートソン・クーパー社の調査では、自然を感じられる環境にいる人は、そうでない人に比べて幸福度が15%高いと報告されています。
生産性の向上
自然環境を感じられる職場では、従業員の集中力や業務パフォーマンスが向上する傾向があります。ロバートソン・クーパー社の調査によると、観葉植物や自然光を積極的に取り入れているオフィスでは、そうでないオフィスに比べて生産性が6%高いというデータも出ています。
創造性の向上
自然光や緑がある空間は、従業員の思考を刺激し、発想力やアイデア創出を後押しします。ロバートソン・クーパー社の調査では、自然要素を感じられるオフィスにいる人は、そうでない人に比べて創造性が15%高いという結果が出ています。
心身の健康維持・向上
自然要素を取り入れることで、心理的な安定やストレス軽減だけでなく、身体的な疲労軽減にもつながります。日光や緑のある環境は、従業員の疲労感や目の疲れを軽減する効果も期待できます。
インナーコミュニケーションの活性化
バイオフィリックデザインは、空間の雰囲気を柔らかくし、リラックス効果を高めることで、従業員同士の交流や対話を促す効果があると考えられています。こうした空間は、チーム間のコミュニケーションやアイデア共有を活性化し、組織としての一体感にもつながります。
企業イメージ・信頼度の向上
オフィスに自然とのつながりを感じさせるデザインを取り入れることは、従業員満足度だけでなく、企業としての価値観・文化・ブランドイメージの向上にもつながります。自然と共生する取り組みは、サステナビリティや健康経営に取り組む企業姿勢として社内外からの信頼獲得にもつながります。
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押さえておきたい!オフィスにバイオフィリアの考え方を取り入れる方法
オフィスにバイオフィリアの考え方を取り入れることは、決して難しくありません。以下でご紹介する方法を参考に、ぜひオフィスにバイオフィリアの考え方を取り入れてみてください。
観葉植物を設置する
観葉植物を設置するだけで、自然とのつながりを感じるオフィスづくりの第一歩になります。観葉植物の設置場所に最適なのは、従業員の執務空間や、お客様が利用されるスペースです。たとえば、従業員のデスク周辺や会議室、受付などが挙げられます。
観葉植物を設置した後は、枯らさないための温度調節や水やりなどのメンテナンスを徹底して行う必要があります。しかし、従業員が日々の業務に追われていると、管理が行き届かない場合や負担に感じることも考えられます。そのため、オフィスに設置する観葉植物は、比較的育てやすい「パキラ」「サンスベリア」「カポック」「オリーブ」などがおすすめだとされています。
壁面緑化を取り入れる
壁面緑化も、オフィスにバイオフィリアの要素を取り入れる方法のひとつです。壁一面に植物を配置することで、視覚的な癒しや心理的な安定が生まれ、従業員のストレス軽減や集中力の向上につながります。高さや種類の異なる植物を組み合わせることで立体的な空間が生まれ、オフィスの美観向上にも寄与します。
壁面緑化は、動線を妨げにくいため、限られたスペースでも自然要素を取り入れやすい手法として注目されています。
木目調の家具やインテリアを取り入れる
自然素材を感じられる木目調の家具やインテリアも、バイオフィリアの考え方を取り入れる方法です。机や収納、椅子、パーティションなどに木目を取り入れることで、空間に温かみや落ち着きが生まれ、従業員の心理的安定やリラックス効果を高めます。
また、視覚的に自然を感じることで創造性や集中力の向上にもつながります。木目の色味や質感を工夫すれば、空間全体の統一感を出しつつ、自然とのつながりを演出できます。木目調のインテリアは、限られたオフィス空間でも手軽に自然要素を取り入れられる方法として有効です。
自然を想起させる香りや音を取り入れる
オフィスにバイオフィリアの考え方を取り入れる方法として、自然を想起させる香りや音の活用もあります。森林や木々、海をイメージした微香や、鳥のさえずりや水の音などは、従業員のリラックス効果や集中力の向上につながります。ただし、過度な香りや大きすぎる音は逆効果となるため注意が必要です。
これらの自然要素は、複数の要素を組み合わせることで、バイオフィリア空間全体の心地よさを高める効果が期待できます。それぞれを単独で取り入れるのではなく、空間をトータルでコーディネートすることが、目的をかなえるオフィスづくりには重要です。
オフィスにバイオフィリックデザインを取り入れる際に検討すべきポイント
バイオフィリックデザインをオフィスに導入する際は、ただ植物や自然要素を置くだけでは効果が十分に発揮されません。目的を明確にし、計画的に取り入れることが快適でより効果的な空間づくりにつながります。
設置する場所や量を考慮する
植物や自然素材は、視線や動線、従業員の滞在場所に沿って配置することで、その効果を最大化できます。量が多すぎると圧迫感や掃除・管理の負担が生まれ、少なすぎると自然要素の存在感が薄れるため、バランスを意識して設置することが重要です。ゾーンごとに目的を整理し、最適な配置を検討しましょう。
メンテナンス性を考慮する
植物の種類や素材によって、水やりや掃除の頻度、照明や湿度などの条件が異なります。導入後も長く快適に使えるよう、日常的な手入れが無理なく行えるかを事前に確認することが大切です。メンテナンスが難しい場合は、造花や低メンテナンス植物を組み合わせるなど工夫すると良いでしょう。
「見栄えをよく」以外の目的を社内共有しておく
バイオフィリックデザイン導入の目的を明確に従業員に伝えることで、単なる装飾ではなく、ウェルビーイングや集中力向上、生産性改善といった効果を意識した運用が可能になります。従業員が意図を理解することで、自然要素を活用した行動やコミュニケーションの変化も促せます。
参考にしよう!オフィスにバイオフィリアの概念を取り入れた6社の導入例
バイオフィリアの考え方を積極的に取り入れている企業は国内外に多くあります。ここでは以下の6社をご紹介します。
アクセンチュア
アクセンチュアのニューヨーク・イノベーション・ハブは、デザイナー、開発者、テクノロジーの専門家がクライアントと協力して、新しいアイデアを共創する空間としてつくり上げられました。WELL認証プラチナ、LEED認証ゴールドを取得しており、カフェコーナーには「let there be change」の文字が掲げられています。従業員や訪問者が快適に過ごせるよう、脱炭素やゼロウェイストなど環境への配慮が徹底され、「人を第一に考える」空間デザインとなっています。
Segment
サンフランシスコにあるSegment本社では、植物をふんだんに取り入れた緑あふれるオフィス空間設計が特徴です。エントランスのグリーンウォールや高さを変えた吊り下げ植物など、バイオフィリックデザインの要素を随所に配置しており、その取り組みは国際的な室内緑化プロジェクト(International Plantscape Awards)でゴールド賞を受賞しています。フロアごとに異なる自然光の入り方や用途に応じて緑が配置され、従業員が自然とのつながりを感じながら集中・交流しやすい環境が整えられています。
Booking.com
オランダ・アムステルダムにあるBooking.com本社は、65,000平米にも及ぶ巨大な自社ビルを構え、従業員や訪問者が快適に過ごせるよう設計されたオフィス空間です。本社のロビーやオフィス全体は広々とした吹き抜けで開放的なつくりになっており、ガラスの仕切りによってどの場所でも自然光が十分に届くよう工夫されています。また、グリーンが多い印象的な空間となっており、屋上緑化やソーラーパネル、屋上での自然環境活用など、環境に配慮したエコシステム的な機能が備わっています。これにより、従業員は自然光を浴びたり緑を感じたりしながら働ける快適な職場環境が実現されています。
CBRE
オランダ・アムステルダムにあるCBRE本社「The Core」は、50年以上前の車のガレージ跡地をリノベーションしたオフィスビルです。建物内には、循環型素材を使用したモジュラー式ロッカーや、リサイクルスーツ・制服・病院衣類を活用したキャビネットなど、サステナビリティと循環型デザインの要素が取り入れられています。また、自然光が十分に届く開放的な空間設計により、従業員が安心して快適に働き、創造的に活動できる環境が整えられています。
株式会社長沢電機
長沢電機は創業50年以上の歴史を持つ電気設備会社で、本社を移転し、ウェルビーイングを重視したバイオフィリックデザインの新社屋を完成させました。新社屋は自然とのつながりを感じられる設計となっており、植物を取り入れた明るく開放的な空間が特徴です。このデザインは働きやすさや快適性を高める取り組みとして導入され、従業員からも高い評価を得ています。
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株式会社エム・シー・ファシリティーズ
エム・シー・ファシリティーズはウェルビーイングをテーマに自社の執務エリアをリニューアルし、バイオフィリックデザイン(COMORE BIZ)を導入しました。従業員へのアンケートで「植物による緑」や「癒し」「リフレッシュできる空間」といった声が多く、これらを反映した設計がなされています。執務エリアの一部には印象的な植物配置が施され、視界に植物が入ることで従業員の癒しや快適性向上につながっています。また、音や香りなども組み合わせた空間演出が取り入れられ、健康やウェルビーイングを支える設計となっています。
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COMORE BIZは、オフィスを人間に最適な自然環境に近づける「バイオフィリア理論」の実践により、快適なオフィス環境をつくり出すソリューションサービスです。バイオフィリアの研究に基づく科学的根拠を考慮したうえで、空間設計をはじめ、植物の設置やメンテナンスまでを行います。
専門的な知識を持ったスタッフに、バイオフィリアの導入に関する内装から施工まで一任することができるため、「バイオフィリアの導入を検討しているが、何から手をつければ良いかわからない」「バイオフィリアの効果を最大限に引き出すオフィスをつくりたい」という場合は、ぜひパソナ日本総務部にご相談ください。
まとめ
オフィスにバイオフィリアの概念を導入すれば、従業員が快適に働くことのできる環境を実現することができます。また、働く意欲につながる幸福度、業績に直結する生産性や、創造性の向上も期待できます。「オフィス環境を一新したい」「従業員満足度を高めたい」という場合は、ぜひバイオフィリアに目を向けてみてください。









