株式会社パソナグループ

大阪・関西万博『PASONA NATUREVERSE』施設管理BPOサービスの導入事例
【株式会社パソナグループ】

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大阪・関西万博のパビリオン「PASONA NATUREVERSE」で、当社の施設管理BPOサービスが設備保全からバックヤード対応までを担い、トラブルゼロの安定運営を実現。高いホスピタリティで多くの来館者にご満足いただいた事例をご紹介。

人材サービス業
株式会社パソナグループ
名称
株式会社パソナグループ
導入先住所
〒107-8351
東京都港区南青山3丁目1-30 PASONA SQUARE
ホームページ
https://www.pasonagroup.co.jp/

施設管理BPO(アウトソーシング)サービス

施設管理BPO(アウトソーシング)サービス

人手不足が深刻化するなか、建物の維持・管理業務を外部の専門事業者に委託する企業・団体が増えています。
豊富な経験をもつ当社に施設管理業務をアウトソーシングいただくことで、お客様がコア業務に集中できる環境を整備するとともに、大切な資産の維持・向上が可能になります。

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大阪・関西万博でパビリオン『PASONA NATUREVERSE』を運営したパソナグループの館長・小沢様に、出展の背景や運営における工夫、そして当社の施設管理BPOサービスが果たした役割についてお話を伺いました。

PASONA NATUREVERSE 館長 小沢 達也 様

PASONA NATUREVERSE 館長 小沢 達也 様
(株式会社パソナグループ グループ営業本部 本部長補佐 兼 総合営業部長)

創業50周年の大きな節目に万博パビリオン出展を決定

パビリオン『PASONA NATUREVERSE』の概要について教えてください。

パソナグループは1976年の創業以来、「社会の問題点を解決する」を企業理念に掲げ、「人を活かす」ことを目的に、常に新たな雇用の社会インフラを築いてきました。
2025年は大阪・関西万博の開催と、創業50周年という節目の年。パソナとして初めてパビリオンを出展することを決めました。
現代における大きな課題のひとつは「健康」。つまり身体と心、そして社会の健康です。この3つを満たし、自然とテクノロジーが調和した、真に豊かな「Well-beingな社会」(=NATUREVERSE)を実現することを今回のパビリオンで表現しています。
コンセプトは「いのち、ありがとう」。いのちの象徴である心臓を再生するiPS心筋シートの技術を活用し、バイオマテリアル・バイオエンジニアリングを用いた立体の「iPS心臓」をはじめ、「からだ・こころ・きずな」をテーマに、さまざまな展示を行いました。
最終的に215万人を超える方々にご来館いただき、大盛況のうちに閉会を迎えることができました。ご来館いただいた皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。

パビリオン企画と運営準備、そのこだわりと挑戦

パビリオンの準備段階で最もこだわった部分について聞かせてください。

今回、最もこだわったのは展示内容の企画です。
展示内容の検討は外部パートナー企業様との連携が多々ありましたので、その調整には時間を要しました。やはり今回は「一生に一度の万博出展」という強い思いをもっていましたから、タイムリミットぎりぎりまで社内・パートナー様を巻き込んでクオリティを追求し、アップデートを重ねました。ディテールへのこだわりと調整は最後まで続き、結果的に多くのお客様にご満足いただける最高の品質を提供できたことは、誇れる成果といえます。

運営面についてはいかがでしたか?

運営面の準備についても議論を重ねました。運営の肝はやはり「人」です。
当初、運営スタッフについては、国際博覧会レベルの運営経験者を採用するという案もありました。しかし、今回は創業50年という節目に開催される世界最大級のイベントであり、「社員が汗を流してパビリオン運営を体験できる機会は今しかない。この経験や知見をグループ内で蓄積しよう」と決めたのです。未経験者が現場で学び、知見を得ることでチーム全体が日々成長し、国際博覧会の運営ノウハウを社内に蓄積できたことは大きな成果だと思っています。

施設や設備の維持に関する専門分野はプロに一任

パビリオンの施設・設備の維持管理は、どのように行ったのですか?

館内には展示物のクオリティ維持と、パビリオン内を安全かつ快適な環境に保つための電源や空調、給排水などさまざまな専門設備があります。しかし、こればかりは知識を持たない未経験者が管理できる分野ではなく、専門家の配置が必要不可欠でした。
施設管理を生業とする専門会社は世の中に多数あります。しかし先ほどもお話した通り、万博という貴重な機会で得られる経験をパソナグループ全体の成長につなげたいという思いから、施設管理の専門家を有するパソナ日本総務部にお任せすることにしました。

運営を支えた安心のバックヤード対応

運営の中で、パソナ日本総務部はどんな役割を担っていましたか?

万博パビリオンに「機器不良のため休館」という選択肢はありません。そこで、毎日お越しいただく多数のご来館者様にご満足いただけるよう、パソナ日本総務部に施設・設備の保全(予防・予知・事後)と警備業務全般をお任せしていました。
専門家にしかできない施設・設備管理を安心して一任できたのはもちろんですが、特に印象に残っているのがバックヤード対応です。これは、連日頻繁に発生する迷子や落とし物対応、体調不良の方の救護活動などですが、すべて巻き取って対応くださったので、本当に助かりましたね。

アテンダントが一番集中すべきなのは来館者へのおもてなしです。しかしトラブルが生じると、おもてなし面がどうしても手薄になってしまいがちです。もしアテンダントが何かトラブルに気づいても、すぐにパソナ日本総務部に駆けつけてもらいバトンパスする。そしてアテンダントは速やかに本来業務に戻る。この仕組みは非常に効果的でした。この領域はパソナ日本総務部が何とかしてくれるという安心感があったからこそ、私たちは本業であるおもてなし対応に集中できたと思っています。
こうしたスムーズな連携体制があったからこそ、会期終了まで日々安定的にパビリオンを運営することができました。

現場力と専門力が一体化したハイブリッド型の施設管理

現場の雰囲気やチームの姿勢について、印象的だったことはありますか?

PASONA NATUREVERSE

実際にパビリオン運営を始めると想定外の事態が多くありました。しかし、最後はやはり「人の力」が解決に導いてくれるものです。何か起きても、メンバーが自発的に改善策を提案し、率先して行動してくれるので、すぐに改善する。その姿勢が全体の前向きなムードを作っていましたし、パソナ日本総務部の皆さんからも同じ想いを感じ非常に頼もしく思っていました。
パビリオンが連日フル稼働する中、やはり電源、水回りなど施設特有のトラブルも何度かありましたが、最前線で迅速に対応してくれるのはもちろんのこと、各所からの問い合わせにも「わかりました、やっておきます」と即答してくれる姿勢も非常に心強かったです。パソナ日本総務部の施設管理は、専門性と柔軟性を兼ね備えた、まさに『ハイブリッド型の施設管理』だったと思います。

大阪・関西万博を通じて得られたレガシーと今後の展望

最後に、今回の万博で得られたレガシーや今後の展望をお聞かせください。

今回の万博で得られたレガシーは、大きく3つあります。
まずハード面では、iPS心筋シートやパビリオンの建物など、技術と施設そのものが残りました。
次に運営面のレガシー。私たちは運営計画を自前で作り、仮説と検証を重ねてきました。また、アテンダントが安心して働ける環境も整えました。特に、食と住における生活面の心配事を極力無くすようにすることで、アテンダントが本来の業務に集中できる環境を整えたのです。その結果としてサービス品質がより向上し、高いパフォーマンスを生むことが証明できました。このレガシーは、今後の大型イベント運営にも活用できると考えています。
そして何より、「人のつながり」というレガシーです。この経験を通じて得た知見やネットワークは、パソナグループの次のステージで大きな財産になります。パソナグループとして「共に創る」ことができ、評価と信頼を築けたことこそ、最大の成果であると胸を張ることができます。
今回の万博で得た経験と実績を活かし、今後もグループ各社が一体となってNATUREVERSEの実現に向けて邁進していきたいと考えています。

※本事例に記載の情報は、取材当時(2025年11月)のものです。

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