AISCEASとは?活用する際のポイントやほかのフレームワークもご紹介
AISCEASとは?活用する際のポイントやほかのフレームワークもご紹介

現代の消費者は、単に広告を見て購入を決めるのではなく、自ら情報を調べ、比較し、納得したうえで行動し、さらにその体験をSNSなどで共有するようになっています。こうした購買行動を的確に捉えるのが、AISCEAS(アイシーズ)モデルです。
今回は、AISCEASのフレームワークについてご紹介します。また、そのほかのフレームワークやAISCEASの活用ポイントについても解説します。
AISCEASとは
AISCEAS(アイシーズ)とは、消費者が商品やサービスを購入するまでのプロセスを示すマーケティングモデルです。「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」「Action(購入)」「Share(共有)」の頭文字を取ったもので、インターネット時代の購買行動を表しており、顧客理解に欠かせないフレームワークです。
AISCEASのステップ段階は以下の3つに大別されます。
認知段階
認知段階は「Attention(注意)」と「Interest(関心)」に該当します。ここでは、消費者が広告や口コミなどを通じて商品やサービスの存在を知り、興味を持つ段階です。認知段階で強い印象を与えることが、以降の検索・比較・検討といった行動につながります。デジタルマーケティングでは、この認知段階のアプローチが特に重要とされています。
比較検討段階
比較検討段階は「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」に該当します。この段階では、消費者がインターネットで複数の商品を調査し、価格や口コミ、機能などを比較したうえで、自分に最も適した選択肢を検討します。
企業にとっては、的確な情報提供やレビュー、FAQなどを通じて信頼性を高めることが、購入行動への重要な後押しとなります。
行動段階
行動段階は「Action(行動)」と「Share(共有)」に該当します。Actionでは、消費者が実際に商品やサービスを購入・契約する行動を指します。さらに現代では、その後に「Share(共有)」が続き、SNSやレビューサイトなどを通じて体験を発信することが一般的になっています。
企業にとっては、購入後の満足度や共有される情報が次の顧客の認知につながる重要なポイントです。
AISCEASの活用ポイント
AISCEASモデルは、現代の購買行動を的確に捉えるフレームワークとして、多くのマーケティング施策に活用されています。効果的に活用するためには、各ステップの特性を理解し、消費者の行動や心理に寄り添った戦略を立てることが重要です。
以下では、AISCEASを実践に落とし込むための具体的なポイントをご紹介します。
検索・比較・検討フェーズにリソースを集中する
AISCEASにおいて、検索・比較・検討のフェーズ(Search・Comparison・Examination)は、消費者が能動的に情報を収集し、選択肢を絞り込む重要な段階です。このフェーズで適切な情報提供ができなければ、他社に流れてしまうリスクが高まります。そのため、公式サイトやレビュー、FAQ、比較表などを充実させることが鍵となります。広告やSNSだけでなく、検索結果や自社コンテンツの最適化にもリソースを集中することが、購入につなげるための有効な施策です。
「Share」が次の顧客の「Attention」を生む仕組みを設計する
AISCEASにおける「Share(共有)」は、購入者の体験がSNSや口コミ、レビューとして発信され、次の顧客の「Attention(注意)」を引き起こす重要な起点となります。この循環を生む仕組みを設計することで、広告に頼らず自然な集客が可能になります。例えば、SNSでシェアしやすい投稿キャンペーンや、レビュー投稿のインセンティブ、顧客の声を活用したコンテンツ作成などが効果的です。顧客の共感や信頼を引き出す工夫が、次の認知獲得につながります。
各ステップで「離脱」や「不安」が生じるポイントを分析・改善する
AISCEASモデルを活用する際、各ステップで顧客が「離脱」や「不安」を感じるポイントを分析し、改善することが重要です。例えば、認知段階で十分に情報が伝わっていないと、次の関心や検索に進まない可能性があります。検索・比較段階では、情報が分かりにくかったり、競合との差別化が不十分だと顧客は迷ってしまうかもしれません。また、購入前に支払い方法や配送について不安を感じることもあります。
このようなリスクを減らすために、各フェーズで顧客の心理を理解し、簡潔で信頼性のある情報提供を行うことが、最終的な購入につながります。
AISCEASの実践(タッチポイントや顧客体験(CX)を創出)

現代の消費者は、単に商品やサービスを「知る」「比較する」だけでなく、その背景にあるストーリーや価値観に共感し、納得したうえで購入・拡散するという行動を取ります。このような購買行動の変化に対応するために有効なのが、AISCEASというマーケティングフレームワークです。
AISCEASは、上記でご紹介した7つのステップで構成されますが、その中でも「Search(検索)」「Comparison(比較)」「Examination(検討)」のフェーズは、ユーザーが自ら情報を収集し、価値を見極める重要なポイントです。ここで提供する情報や体験の質が、購入や共感、さらにはシェアへとつながる鍵となります。
しかし、自社でAISCEASのマーケティングフレームワークを理解し、検索・比較・検討フェーズでの最適な情報提供、タッチポイントや顧客体験(CX)を創出するのは大変な作業です。これらに的確に対応し、効果的な顧客体験(CX)を創出するには、戦略と実行の両面における専門的なサポートが必要です。
パソナ日本総務部では、AISCEASの各フェーズにおける効果的な情報提供・体験設計を目指し、企業の「顧客体験の創出(コトづくり)」を全面的に支援しています。単なる施策の実行にとどまらず、企画段階から伴走し、ユーザー視点に立った価値ある体験の設計をお手伝いします。
AISCEASのマーケティングフレームワークを活用したマーケティング施策としては、次のような活動が挙げられます。
・イベント企画運営
・SNS運用
・デジタルコンテンツ制作
・キャンペーン企画
・会員向け運用支援など
こうした活動を通じて、ユーザーの意思決定プロセス全体に寄り添い、「伝わる・選ばれる」ブランド作りをサポートいたします。
まとめ

AISCEASを踏まえたマーケティング戦略で重要なのは、「どんな情報を伝えるか」だけでなく、「どのような体験を通じて伝えるか」という視点です。
パソナ日本総務部は、単なる商品やサービスの提案にとどまらず、共感を生み出す“コトづくり”をお客様とともに実現する、信頼できるパートナーでありたいと考えています。その想いのもと、パソナ日本総務部ではマーケティングの企画から実行までを一貫してサポートし、お客様の目的や顧客行動に合わせた最適な施策をトータルでご提案します。
豊富な実績とノウハウを活かした、本質的なマーケティング支援をお求めであれば、ぜひパソナ日本総務部にご相談ください。