BPOとITOの違いとは?それぞれの導入メリットまでご紹介

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2021年12月20日 配信
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BPOとITOの違いとは?それぞれの導入メリットまでご紹介

BPOとITOの違いとは?それぞれの導入メリットまでご紹介
BPO

社内の業務を専門業者に委託するBPOやITOは、自社の業務品質の向上やリソースを安定的に確保するだけでなく、コスト削減にもつながる可能性があるメリットの大きい取り組みです。とはいえ、どのような業務がBPOやITOの対象になるのかわからないという方も多いでしょう。 そこで今回は、BPOとITOの違いや、それぞれの導入メリットまで詳しく解説します。

BPOとITOの違いとは

BPOとは「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の頭文字を取った言葉で、外部企業に自社業務プロセスの一部または全部を委託することを指します。
委託できる業務はさまざまで、請求書の発行業務やデータ入力業務、総務・人事などの「バックオフィス業務」に分類されるものだけでなく、専門的な知識を必要とする業務もその対象となります。

近年では、従業員の給与計算業務や自社の名刺情報の代行入力業務、ヘルプデスクやコールセンターの外注化などが特に多く見られます。BPOをうまく取り入れることによって、業務を安定的に運営しながらも自社のリソースはより価値の高い業務に集中させることができ、結果として生産性向上によるコスト削減効果が期待できるでしょう。

一方のITOは、「インフォメーション・テクノロジー・アウトソーシング」の頭文字を取った言葉です。BPOのなかでも、IT分野に限った委託業務をITOと呼んでいます。
近年では企業のIT化が進んでおり、ITに関連した業務でリソースが多く必要なものや自社のノウハウだけでは対応しきれないものを外注する機会が多くなりました。このことから、「ITO」という言葉をよく耳にするようになっています。

業務委託との違い

BPOと業務委託(外注)は同じ「アウトソーシング」という意味でひとくくりに取り扱う人も少なくありません。しかし、実際には少し意味合いが異なります。
単に「業務委託(外注)」と呼ぶ場合は、タスクなど業務単位や案件単位の外注を指しており、基本的には業務・案件単位ごとに委託します。一方のBPOは、ある業務を専門的に請け負っている外部企業に対して、業務プロセスの組み立てから実運用までの一連の流れを、一貫して委託することをあらわします。

例えばあるシステムの構築と運用を行う場合、業務委託(外注)の場合は「設計に基づいたシステムを構築し、完成したシステムを納品する」部分だけを担うことを指します。
一方でBPOの場合は、「どのようなシステムを構築するか設計段階から専門業者が参画して決定し、システム構築と納品、運用・保守までまとめて委託する」一連のプロセスを指します。

BPOできる業務

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BPOできる業務は多岐にわたるため、自社内の業務を洗い出して適切にBPOの利用を検討すれば、リソースの確保やコスト削減を実現できる可能性があります。
ここでは、BPOできる代表的な5つの業務をご紹介します。

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人材採用・育成

人材採用と研修などによる育成は、BPOできる業務のひとつです。手間のかかる採用活動や採用後の研修などを専門業者に委託することで、プロのノウハウで効率的な採用と育成を行えるようになります。
採用活動のみを委託もできますが、人材採用から育成までの一連の流れを委託することで、より採用した人材の特性に合わせた研修を企画できるなどのメリットが期待できるとされています。

総務・経理

総務部門においては、備品や文書管理などのオフィス業務からオフィスレイアウトの変更作業など、幅広くさまざまな業務の数々を委託できます。なかには社内インフラや施施設管理業務にも対応する業者もあるため、外部の専門業者が入ることでさらに効率化が図れそうな業務を明確にした上で依頼することをおすすめします。
経理部門では、経理業務に付随するデータ入力や請求書の発行業務、債権回収、決算書類の作成などの業務を委託できます。

受付業務

企業の受付業務もBPOできる業務の代表例です。自社で受付対応を行う人員を採用しなくても、専門業者に依頼することで豊富なノウハウをもった人材が安定的に受付業務を担当してくれます。安心して任せることができ、企業のイメージアップにもつながるでしょう。

事務作業代行

上記でご紹介した業務以外にも、あらゆる事務作業のBPOができます。
例えば営業事務代行では、営業が取引先に提示する見積書や発注書、社内で処理するための受注票など、営業活動にかかわるさまざまな書類を一手に引き受けてもらえます。加えて、自社に届いた荷物や郵便物の開封や仕分けなど、いわゆるメール室業務と言われる事務作業もBPOで業者に任せられます。

コールセンター

コールセンター業務はよくBPOが検討される業務であり、多くの企業が自社の問い合わせ窓口として設けているコールセンターの運用を専門業者に任せています。
コールセンターにはさまざまな問い合わせや要望が入るため、対応するとともに得た情報を適切に処理する専門的なノウハウがないと安定的な運用が難しいといえます。そのため、自社独自のコールセンターを構築するよりも、専門業者に委託したほうが高い成果を得られると判断する企業は多く存在します。

また、コールセンターは運用に多くの人員と工数が必要になることからも、BPOを検討してリソースを確保して、自社の従業員はそのほかの重要業務に集中させる経営方針をとる企業は少なくありません。

ITOできる業務

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続いて、ITOできる主な5つの業務をご紹介します。

パソコン管理

社用パソコンを管理する業務は、ITOできる業務のひとつです。自社のパソコンが全部で何台あるかを把握し、それぞれのパソコンにどのようなソフトウェアやライセンス、OSがインストールされているのかを可視化して社内のパソコンを常に最新の状態に保ちます。

パソコンが古い状態のまま放置するとセキュリティリスクにもつながります。よってパソコン管理は企業にとって重要な業務ですが、台数も多く管理が非常に煩雑なため、ITO導入がよく検討されます。

ヘルプデスク業務

自社のシステムやサービスの利用者から問い合わせがあった場合に、適切に疑問を解消する手助けを行うヘルプデスク業務も、ITOが積極的に活用される業務です。
ヘルプデスク業務は規模が大きくなるほど多くのリソース必要となるため、外部委託することが多いようです。

システム運用アウトソーシング

自社で開発したシステムの運用をアウトソーシングするITOもあります。既に開発済みで運用・保守がメイン業務となったシステムは、アウトソーシングすることで従来の保守要員を新規システムの開発など新たな業務に対応させられるようになります。

また自社のリソースで保守を行っていた場合、その担当者の退職などでシステム運用・保守できる技術を持つ人材がいなくなるリスクがあります。これに対応するためにシステム運用アウトソーシングを活用する方法がよく検討されます。

セキュリティ運用アウトソーシング

社内のセキュリティ運用をアウトソーシングするITOも、近年では注目を集めています。
インターネットの発展によってセキュリティリスクはますます高まっており、対応策を講じているとされる大企業でもセキュリティ被害に遭う事例が多発しています。このことから、各企業が自社のセキュリティ対策を意識しながら経営することが求められているといえます。
セキュリティ対策には最新の知見や、専門的な知識・ノウハウが必要になるため、アウトソーシングが活用される場面がよく見られます。

サーバーなどの運用・管理

サーバーなどの機器の運用・管理を委託するITOは、自社でサーバー管理者や機器管理責任者を置くことが難しい企業や組織が検討するケースが多いといえます。
情報システム担当者ごとに、それぞれの得意分野は異なります。社内リソースが詳しい知識を持ち合わせていない場合や運用の難易度が高い機器がある場合には、ITOを選択するのもひとつの方法です。

BPO・ITO導入するメリット

BPOやITOを導入することによって、専門的な知識やノウハウをもった業者に委託できるため業務品質の向上が期待できます。加えて、これまで各業務に割り当てていた自社のリソースをより高度で価値の高い業務へ充てられるだけでなく、コスト削減にもつながる可能性があります。
専門業者が対応することで新たな法律や社会情勢の変化にもスムーズに対応でき、最新の技術を取り入れた運用ができることも強みです。

まとめ

外部企業に自社の業務を委託するBPOやITOは、使い方次第で業務品質の向上やコスト削減、リソースの軽減など多くのメリットが期待できます。ぜひ一度自社の業務を洗い出して、外部委託を検討したほうが自社にとって有益となる業務がないかを検討してみることをおすすめします。

BPO・ITOで外部業者に任せられる業務は多数あり、BPO導入が大きなメリットや改善効果を生むケースも多いと言えるでしょう。
パソナ日本総務部では安定的な運用はもちろん、さらなる業務改善を見据えたプロの視点による総務BPOサービスを提供していますので、どのような業務がBPOできるのかに関心のある方はお気軽にお問い合わせください。

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パソナ日本総務部が考えるBPO(業務委託)とは、一般的な「業務整理」だけではなく、企業の未来を実現するための「業務改善」を指します。時には、「業務改革」と呼べるような劇的な変化をもたらすこともあります。
そのために必要な人材が、設計を行うコンサルタントと、それを実現するプロジェクトマネージャーです。多面的な知識を有したコンサルタント陣が、経営陣へのヒアリングなどを通して現状を把握。綿密な分析を経て、それぞれのコア・ノンコア領域を整理し、BPOの設計を行っていきます。
その後、プロジェクトマネージャーが、コンサルタントの設計を実現すべく、業務の再現性などを考慮しながら、BPOを実現していきます。

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