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2023年08月10日 配信
2026年05月07日 更新

取扱説明書の作成方法とは?書き方の基本手順と注意点をわかりやすくご紹介

取扱説明書の作成方法とは?書き方の基本手順と注意点をわかりやすくご紹介
業務改善,マニュアル

取扱説明書の書き方や作成方法は、製品やサービスを安全かつ正しく使ってもらうために欠かせない重要なポイントです。
しかし、実際に取扱説明書を作成しようとすると「何を書けばよいのか」「どんな順番で作ればよいのか」「わかりやすい説明にするにはどうすればよいのか」と悩むことも少なくありません。
この記事では、取扱説明書の書き方を、作成前の準備・基本手順・記載項目・わかりやすくするコツ・注意点に分けてわかりやすく解説します。

そもそも、取扱説明書が必要な理由とは?

まずは、「取扱説明書はなぜ必要で、重要なのか」という理由についてご紹介します。取扱説明書とは、文字通り製品の取り扱い方や操作方法などについて説明するための書類を指します。利用者が製品を扱う前や、もしくは利用中に操作方法やエラーの解決方法を調べるために使用することを想定したものです。
取扱説明書の内容が不十分だと、操作方法がわからずに製品を利用できない場合や、エラーを解決できず製品の故障や事故を招く可能性があります。そのため、取扱説明書はすべての製品・サービスに必要であるといえます。

業務におけるマニュアルと取扱説明書の違い

特に製品の製造を行うメーカーやシステム構築などを行うIT企業などでは、業務マニュアルが当たり前に存在しています。日常的に目にする業務マニュアルと、製品に同封する取扱説明書は同じような内容に思えるかもしれませんが、まったく性質が異なるものです。

まず、最大の違いとして「そのマニュアルがどのような層を対象としているか」が挙げられます。 業務マニュアルは、それを取り扱う人物が一定以上の知識を備えていることを前提として作成するため、基本的な事柄についてシンプルな説明に留まっている場合や、専門用語を使っている場合もあります。

一方で、取扱説明書は「製品を利用するすべての人に向けて、利用方法をわかりやすく解説する」内容であることが重要です。そのため、利用方法を知らない層にも簡潔でわかりやすく、かつ詳しく操作の説明や手順を示す必要があります。
エラーを解決するためのQ&Aページを作成したり、よくある疑問を解決できるようにしたり、場合によっては内容を多言語翻訳して世界中の人々が読み解けるようにしておく必要もあります。

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取扱説明書を書く前に決めておきたいこと

取扱説明書をわかりやすく作成するためには、いきなり本文を書き始めるのではなく、事前にいくつかのポイントを整理しておくことが大切です。
対象者や利用シーン、記載範囲などをあらかじめ明確にしておくことで、内容の不足や重複を防ぎやすくなります。
さらに、作成後の確認体制まで含めて準備しておくことで、より正確で実用的な取扱説明書を作成しやすくなるでしょう。

誰に向けた説明書なのかを明確にする

取扱説明書を作成する際は、まず「誰に向けた説明書なのか」を明確にすることが重要です。
たとえば、一般消費者向けの製品と、専門知識を持つ担当者向けの機器とでは、適した表現や説明の深さが大きく異なります。
読み手を明確にしないまま作成を進めると、説明が専門的すぎて理解しにくくなったり、反対に必要な情報が不足したりするおそれがあります。
そのため、取扱説明書を利用する人の知識レベルや使用目的を事前に整理し、読み手に合わせた言葉遣いや構成を設計することが求められます。

どの利用シーンを想定するか整理する

次に、取扱説明書がどのような場面で読まれるのかを整理しておきましょう。
製品を初めて使用する前に読むのか、操作中に確認するのか、あるいは不具合が発生した際に参照するのかによって、必要な情報や記載の順序は変わってきます。
たとえば、使用前に読むことが想定される場合は準備事項や安全上の注意を先に記載し、トラブル発生時の参照が多い場合は対処方法を探しやすい構成にすることが大切です。
読み手がどの場面で何を知りたいのかを想定しておくことで、実際の使用に役立つ取扱説明書に近づきます。

どこまで記載するか範囲を決める

取扱説明書には多くの情報を盛り込みたくなりますが、あらかじめ記載範囲を決めておくことも重要です。
基本的な操作方法を中心に説明するのか、メンテナンス方法やトラブル時の対処法まで含めるのかによって、全体の構成や分量は大きく変わります。
記載内容の範囲が曖昧なままでは、情報量が過剰になって読みにくくなったり、反対に重要な情報が抜け落ちたりすることがあります。
読み手にとって本当に必要な情報は何かを見極めたうえで、説明すべき範囲を整理しておくことが大切です。

作成・確認体制とスケジュールを決める

取扱説明書は、文章を書くだけで完成するものではありません。
内容の正確性を確認する担当者や、図・写真を準備する担当者、最終チェックを行う担当者など、関係者が複数にわたることも少なくありません。
そのため、誰が作成し、誰が確認し、どの段階で修正を行うのかをあらかじめ決めておくことが大切です。
また、製品のリリースや納品スケジュールに合わせて、原稿作成・確認・修正の期間を設定しておくことで、無理のない進行につながります。確認体制とスケジュールを整えることは、品質の高い取扱説明書を作成するための土台となります。

取扱説明書の書き方・作成手順【5ステップ】

取扱説明書は、場当たり的に作成するのではなく、一定の手順に沿って進めることが大切です。
作成の流れを整理しておくことで、必要な情報を過不足なく盛り込みやすくなり、読み手にとっても理解しやすい内容にしやすくなります。
ここでは、取扱説明書を作成する際の基本的な手順を5つのステップに分けてご紹介します。

1. 記載する内容を洗い出す

まず、事前に整理した内容を踏まえて取扱説明書に記載すべき内容を洗い出します。
製品概要や各部名称、使用前の注意事項、基本的な操作方法、禁止事項、トラブル時の対処方法、問い合わせ先など、必要な情報を漏れなく整理しておきましょう。
この段階で関係部署と認識を合わせておくことで、後から大きな修正が発生しにくくなります。また、記載内容を先に整理しておくことで、全体の構成も考えやすくなり、作成作業をスムーズに進めやすくなります。

2. 全体構成を設計する

記載内容を洗い出したら、それらをどのような順番で見せるのか、全体構成を設計します。
構成が整理されていない取扱説明書は、必要な情報がどこにあるのか分かりにくく、読み手が途中で迷ってしまう原因になります。
たとえば、使用前に確認すべき注意事項、基本操作、困ったときの対処法といった流れでまとめると、読み手にとって理解しやすくなるでしょう。
全体の流れを意識して構成を整えることが、わかりやすい取扱説明書作成の重要なポイントです。

3. 操作手順・注意事項・禁止事項を書く

構成が決まったら、各項目の本文を作成していきます。特に、操作手順や注意事項、禁止事項は、ユーザーの安全や正しい利用に直結するため、わかりやすく正確に記載することが大切です。
操作手順は、一つひとつの流れが追いやすいように簡潔な文章でまとめ、必要に応じて番号を付けると理解しやすくなります。
また、注意事項や禁止事項は重要度に応じて目立たせ、読み飛ばされないよう工夫することも必要です。誤解を招く表現を避けながら、誰が読んでも同じように理解できる内容を意識しましょう。

4. 図や写真を入れてわかりやすくする

文章だけでは伝わりにくい内容については、図や写真を活用することをおすすめします。
たとえば、部品の名称や操作ボタンの位置、手順の流れなどは、視覚的な情報を添えることで理解しやすくなります。
特に初めて製品を扱うユーザーにとっては、文章よりも図や写真のほうが直感的に把握しやすい場合があります。
ただし、図や写真を多く使えばよいというわけではなく、説明したい内容と適切に対応していることが重要です。文章と視覚情報を組み合わせながら、読み手が迷わず理解できるよう工夫しましょう。

5. レビュー・修正・更新を行う

本文が完成したら、そのまま公開・配布するのではなく、必ずレビューを行いましょう。
製品やサービスの内容を熟知している担当者に確認してもらうことで、情報の誤りや説明不足に気づけることがあります。
また、実際の利用者に近い視点で確認してもらうと、わかりにくい表現や迷いやすい箇所も見つけやすくなります。
さらに、取扱説明書は一度作成して終わりではなく、製品の改良や仕様変更にあわせて見直していくことも重要です。修正や更新を継続できる体制を整えておくことで、長く活用される取扱説明書にしやすくなります。

取扱説明書の書き方のポイント

ここでは、取扱説明書を作成する際に押さえておきたい書き方のポイントをご紹介します。

できる限りわかりやすく簡潔に書く

丁寧に説明しようとするほど、複雑で長すぎる文章になることがあります。情報過多になると、読み手にとって理解の妨げになる可能性があるため注意が必要です。
説明文を何度か読み直し、不要なワードがないか、伝える順序が正しいか、不足している情報がないかなどを客観的に見て、ブラッシュアップすることが大切です。

イラストや図を使って見た目にもこだわる

文章だけで説明するのが難しい場合や、説明が長くなりがちな場合は、イラストや図を活用するのも効果的です。視覚的要素を取り入れることで、直感的な理解を促し、読み手の負担を軽減できます。
例えば機器の操作方法を説明する場合、操作手順を文章で説明するよりも、操作ボタンのイラストで表現した方が、瞬時に認識してもらいやすいでしょう。

1つの文に最小限の指示だけを書く

説明文が長くなりそうな場合には、一文を短く分けることを意識しましょう。
各文を最小限の指示に絞ることで、読み手にとって理解しやすくなり、漏れなく手順を踏むことができます。

誤解を招かない言葉で書く

取扱説明書では、シンプルな言葉遣いであった方が、読み手の誤解を招きにくくなります。以下の注意点をおさえ、読み手が混乱しないような言葉を選ぶことをおすすめします。

文章は受動態ではなく「能動態」で表す

自身が取扱説明書の読み手であることを想定し、下記の2つの例文を読んでみましょう。
「ボタンが押されると、動作が始まります」
「ボタンを押すと、動作が始まります」
前者は受動態の文章で、「ボタン」が主語になっています。こういった文章では読み手は「自分ではない誰かがボタンを押す」と勘違いをする可能性があります。
そこで後者のように「読み手」が主語になった能動態の文章にすることで、シンプルで理解しやすくなります。

二重否定を使用しない

「〇〇がないことはありません」という文章には「ない」と「ありません」という2つの否定が含まれており、つまり「〇〇がある」と同じ意味になります。
このような二重否定は回りくどく、読み手を混乱させる可能性があるため使用しないことが大切です。

流れを意識してストーリー性を作る

取扱説明書を作成する際は、読み手の行動を想像した全体構成を意識しましょう。
例えば、
・「使い始める前に」を最初に配置する
・操作方法は使用手順に沿って説明する
・トラブル対応は「困った時は」などとして巻末にまとめる
といった構成にすると、読みやすく利用者にとって親切な取扱説明書となります。

読み手が迷わない順番で構成する

取扱説明書は、実際に製品を使用する手順に沿って構成することが大切です。
使用前の準備より先に応用操作が説明されていると、読み手は必要な情報を見つけにくくなってしまいます。
まず何を確認し、その後どのように操作し、困ったときにはどこを見ればよいのかが直感的にわかるよう、順番を意識して構成しましょう。

実際の利用者や現場担当者に確認してもらう

作成者にとって分かりやすい説明でも、実際の利用者にとっては分かりにくい場合があります。
そのため、取扱説明書を作成した後は、できるだけ実際の利用者や現場担当者に確認してもらうことが望ましいでしょう。
第三者の視点が入ることで、専門用語が多すぎないか、手順に飛びがないか、図や写真が適切かといった点を客観的に見直すことができます。
実際の使用環境に近い状況で確認してもらうことで、より実用的で使いやすい取扱説明書に仕上げることができます。

取扱説明書を作成する際の注意点

取扱説明書を作成する際は、わかりやすさだけでなく、安全性や運用面への配慮が欠かせません。
特に、法令や業界基準への対応、製品変更時の更新、取扱説明書の提供方法の選定などは、実務上見落とせないポイントです。ここでは、取扱説明書を作成・運用するうえで意識しておきたい主な注意点をご紹介します。

法令や業界基準に配慮する

取扱説明書を作成する際は、関連する法令や業界基準への配慮が重要です。
特に、安全に関する注意喚起が必要な製品では、危険性の程度に応じた表現や表示方法を適切に検討しなければなりません。
必要な注意事項が十分に記載されていない場合、ユーザーが誤った使い方をして事故やトラブルにつながるおそれがあります。
そのため、製品特性や業界ルールを踏まえながら、どのような危険があり、どのように回避すべきかを明確に記載することが大切です。
安全面に十分配慮した取扱説明書を整備することは、ユーザー保護の観点だけでなく、企業の信頼性向上にもつながります。

PL法を踏まえて注意事項を整える

取扱説明書を作成する際は、PL法(製造物責任法)を踏まえて内容を整えることも重要です。
PL法とは、製品の欠陥によって利用者の生命・身体・財産に被害が生じた場合に、製造業者などが損害賠償責任を負う可能性が生じることを定めた法律です。
そのため、製品そのものの安全性だけでなく、誤った使い方によって起こりうる危険や、使用上の注意事項を適切に伝える必要があります。
取扱説明書に必要な注意喚起が十分に記載されていないと、利用者が危険性を認識できず、事故やトラブルにつながるおそれがあります。
安全に関する警告や禁止事項、使用環境に関する注意点などは、読み手に正しく伝わる表現で明確に記載し、製品を安心して使用できるよう配慮することが大切です。

製品変更に合わせて更新する

取扱説明書は、一度作成して終わりではありません。
製品の仕様変更や機能追加、表示内容の変更が生じた場合には、取扱説明書もあわせて更新する必要があります。
古い情報がそのまま残っていると、ユーザーに誤った使い方を案内してしまうおそれがあり、問い合わせの増加やトラブルの原因になる可能性もあります。
そのため、製品変更時に取扱説明書を見直す運用ルールをあらかじめ定め、常に最新情報を反映できる体制を整えることが大切です。

紙・PDF・Webなど提供方法も検討する

取扱説明書は、記載内容だけでなく、どのような形式で提供するかも重要です。
紙の説明書は製品に同梱しやすく、手元ですぐに確認できる利点がありますが、修正が生じた際に差し替えが難しい場合があります。
一方で、PDFやWebで提供する取扱説明書であれば、更新しやすく、検索性にも優れています。
製品の特性や利用者の環境を考慮し、どの提供方法が適しているかを検討し、必要に応じて複数の形式を併用するのもよいでしょう。
読み手が必要な場面で確認しやすい形にすることが、取扱説明書の使いやすさ向上につながります。

まとめ

ここまで取扱説明書の書き方や作成手順、作成時の注意点について解説してきました。
ここからは、取扱説明書作成を外部に委託する場合の選択肢として、パソナ日本総務部のサービスをご紹介します。

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