誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

NEW
2023年08月10日 配信
更新

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介
マニュアル制作

日ごろから企業のプロダクトと密接に関わる部門では、自社製品の取扱説明書やサービス利用マニュアルなどの作成を担うこともあるでしょう。
しかしながら、いざ作成しようとしても、どのようなものがすぐれた取扱説明書なのか判断がつかないこともあるかもしれません。設計や開発部門などからの指示のままに、製品の仕様に即した内容の取扱説明書をただ制作することがほとんどではないでしょうか。
そうして作成した取扱説明書の内容が不十分だった場合、顧客からのクレームや重大な事故を招く可能性があります。
そこで今回は、取扱説明書作成のポイントや注意点を、業務マニュアルとの違いや取扱説明書が必要な理由なども踏まえてご紹介します。

そもそも、取扱説明書が必要な理由とは?

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

まずは、「取扱説明書はなぜ必要で、重要なのか」という理由についてご紹介します。 取扱説明書とは、文字通り製品の取り扱い方や操作方法などについて説明するための書類を指します。利用者が製品を扱う前や、もしくは利用中に操作方法やエラーの解決方法を調べるために使用することを想定したものです。
取扱説明書の内容が不十分だと、操作方法がわからずに製品を利用できない場合や、エラーを解決できず製品の故障や事故を招く可能性があります。そのため、取扱説明書はすべての製品・サービスに必要であるといえます。

業務におけるマニュアルと取扱説明書の違い

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

特に製品の製造を行うメーカーやシステム構築などを行うIT企業などでは、業務マニュアルが当たり前に存在しています。日常的に目にする業務マニュアルと、製品に同封する取扱説明書は同じような内容に思えるかもしれませんが、まったく性質が異なるものです。

まず、最大の違いとして「そのマニュアルがどのような層を対象としているか」が挙げられます。 業務マニュアルは、それを取り扱う人物が一定以上の知識を備えていることを前提として作成するため、基本的な事柄についてシンプルな説明に留まっている場合や、専門用語を使っている場合もあります。

一方で、取扱説明書は「製品を利用するすべての人に向けて、利用方法をわかりやすく解説する」内容であることが重要です。そのため、利用方法を知らない層にも簡潔でわかりやすく、かつ詳しく操作の説明や手順を示す必要があります。
エラーを解決するためのQ&Aページを作成したり、よくある疑問を解決できるようにしたり、場合によっては内容を多言語翻訳して世界中の人々が読み解けるようにしておく必要もあります。

関連記事はこちら

取扱説明書作成の基本ステップ

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

続いて、取扱説明書作成の基本ステップについてご紹介します。
新たに取扱説明書を作成する際だけでなく、既存の取扱説明書を修正する場合も以下の内容を踏まえることをおすすめします。

1.製品の仕様に合わせて、記載する内容や構成などの概要を決める

取扱説明書を作成する前に、全体的な構成と各項目に必ず記載すべき内容を決めておくことをおすすめします。この時、「取扱説明書をどのような層に向けて作成し、どのようなゴールに導くのか」といったコンセプトも定めておくと良いでしょう。
全体の流れを鑑みずに項目を個別に記載・修正していくと、全体を通して読んだ時に不足している情報や重複している部分などが生じる可能性があります。項目ごとの読みやすさや正確さも重要ですが、全体の構成を意識することで利用者によりわかりやすい取扱説明書になります。

例えば家庭向けの電化製品であれば、実際の使用シーンを想定した内容とするなど、受け手が理解しやすいように配慮することが重要です。冊子のレイアウトや読みたくなるデザインなども意識し、視覚的に理解しやすいように作成することも有効です。
なお、取扱説明書の作成者は製品やサービスの仕様を理解した上で、読み手に誤解を与えることのない内容に仕上げる必要があります。事前に製品の開発担当を交え、慎重に内容を決定すると良いでしょう。

2.トラブルシューティングのページを作成する

続いてはQ&Aやよくある質問といった、トラブルシューティングのページを作成することです。
何らかの問題が発生した際、利用者にとってはまず取扱説明書が頼りです。事前に製品利用時によく発生するだろうと想定できるエラーや疑問をまとめて文章化しておくと、利用者自身でトラブルを解決しやすくなります。

3.検索ページを作成する

取扱説明書で重要となるのが、検索ページの存在です。
すべての利用者が製品やサービスを利用する前に取扱説明書を熟読するわけではなく、気になる箇所のみを都度読むという利用方法の方も多く存在します。取扱説明書全体を網羅する検索ページを必ず作成しておくことをおすすめします。

4.PL法(製造物責任法)に準拠した注意項目を準備する

PL法(製造物責任法)とは、「製品の欠陥によって生命や身体、または財産に被害が生じた場合に、製品の提供者に対して被害者が損害賠償を起こすことができる」とする法律です。
この項目は企業の法務部門が主担当となる場合が多く、取扱説明書の作成者が介入することは少ないかもしれません。ただし、取扱説明書作成の際にはこのPL法の存在を念頭に置き、必ず法律に準拠した注意項目を準備しておきましょう。

取扱説明書の書き方のポイント

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

ここでは、取扱説明書を作成する際の書き方のポイントをご紹介します。

できる限りわかりやすく簡潔に書く

丁寧に説明しようとするほど、複雑で長すぎる文章になることがあります。情報過多になると、読み手にとって理解の妨げになる可能性があるため注意が必要です。
説明文を何度か読み直し、不要なワードがないか、伝える順序が正しいか、不足している情報がないかなどを客観的に見て、ブラッシュアップすることが大切です。

イラストや図を使って見た目にもこだわる

文章だけで伝えるのが難しい時や長文になる場合には、イラストや図で表現して視覚的要素を補うという手段もあります。直感的な理解を促すには、見た目にこだわることも大切です。
例えば機器の操作方法を説明する場合、手順を文章で記載するより操作ボタンのイラストで表現した方が、瞬時に認識してもらいやすいでしょう。

1つの文に最小限の指示だけを書く

説明文が長くなりがちな場合には、文章を意識的に分けることも心がけると良いでしょう。
1つの文が最小限の指示に絞られていると、読み手にとって理解しやすくなり、漏れなく手順を踏むことができます。

誤解を招かない言葉で書く

できるだけシンプルな言葉遣いであった方が、読み手の誤解を招きにくくなります。以下の注意点をおさえ、読み手が混乱しないような言葉を選ぶことをおすすめします。

文章は受動態ではなく「能動態」で表す

自身が取扱説明書の読み手であることを想定し、下記の2つの例文を読んでみましょう。
「ボタンが押されると、動作が始まります」
「ボタンを押すと、動作が始まります」
前者は受動態の文章で、「ボタン」が主語になっています。こういった文章では読み手は「自分ではない誰かがボタンを押す」と勘違いをする可能性があります。
そこで後者のように「読み手」が主語になった能動態の文章にすることで、シンプルで理解しやすくなります。

二重否定を使用しない

「〇〇がないことはありません」という文章には「ない」と「ありません」という2つの否定が含まれており、つまり「〇〇がある」と同じ意味になります。
この表現を二重否定と呼び、回りくどい表現で読み手を混乱させる可能性があるため使用しないことが大切です。

流れを意識してストーリー性を作る

取扱説明書を作成する際は、読み手の行動を想像しながら全体の流れを組むことが大切です。
例えば、「使い始める前に」という項目を最初に構成し、操作中や操作後において想定される疑問については、巻末に「困った時は」といった項目を載せると良いでしょう。
このように、流れを意識してストーリーを作ると読みやすさが高まり、利用者にとって親切な取扱説明書となります。

まとめ

誰でもわかりやすい取扱説明書の上手な作成方法とは?ポイントや注意点をご紹介

今回は取扱説明書の作成について、重要性やポイント、注意点などをご紹介しました。
取扱説明書作成の大筋は理解できても、人員や知識の問題から自社の力だけでは作成が難しい場合もあるでしょう。そのような場合には、専門性の高い事業者へ取扱説明書の作成を委託することも検討してみましょう。
パソナ日本総務部の取り扱い説明書作成は、3つの強みがあります。

現場密着型で取り扱い説明書を作成

パソナ日本総務部の取り扱い説明書作成には、依頼内容に準じた内容を納品することはもちろん、必要に応じて貴社に駐在し制作に携わることも可能です。
開発などのプロセスに入り込み、担当者に成り代わって提案や企画立案、会議設定などを行います。
製品開発工程にダイレクトに携わることですばやく、ご要望に合わせた取り扱い説明書を効率的に作成いたします。

英語だけでなく、さまざまな言語での取り扱い説明書が作成可能

弊社の取り扱い説明書作成では、英語をはじめ各国語の取扱説明書を作成することができます。
また翻訳するだけでなく、国際規格へ対応も可能ですので、お客様による国際規格の調査工数などを削減することができます。

取り扱い説明書作成の圧倒的な実績

弊社では、取扱説明書の企画、商品確認、ライティング、翻訳、イラスト、編集、印刷までワンストップで対応しており、豊富な商品知識と確かな技術で取り扱い説明書を作成します。
ぜひ、取り扱い説明書を作成される際にはパソナ日本総務部をご検討ください。

関連する導入事例

ケーススタディ

資料ダウンロード

関連するサービス・ソリューション

関連するコラム