“植物と共生する空間が人間にもたらす効果”についてのトヨタ自動車株式会社・株式会社豊田中央研究所との共同研究

“植物と共生する空間が人間にもたらす効果”についてのトヨタ自動車株式会社・株式会社豊田中央研究所との共同研究

“植物と共生する空間が人間にもたらす効果”についての
トヨタ自動車株式会社・株式会社豊田中央研究所との共同研究

共同研究における実験空間

太陽光型環境制御温室(バイオトロン)

トヨタ自動車 未来創生センターが保有する太陽光型環境制御温室(バイオトロン)を活用し、バイオフィリックデザインに基づいた複数の実験空間を製作しました(下図)。

研究のために作製した“植物共生空間”とは?


COMORE BIZ × トヨタ自動車「植物と共生する空間が人間にもたらす効果」共同研究

植物と共生しながら働く空間

トヨタ自動車 未来創生センターが保有する実験空間を活用し、植物と共生しながら働くオフィスタイプの空間を製作しました。

植物と共生しながら働く空間


COMORE BIZ×トヨタ自動車「共同研究における実験空間 ~植物と共生しながら働く空間~」

太陽光型環境制御温室(バイオトロン)・植物と共生しながら働く空間についての研究内容

3つのテーマに基づく研究を通じて、実験空間と人間との相関解析を行います。

バイオフィリックデザイン空間における定量的な設計指針の確立

・人間が植物に対して感じる主観的指標(柔らかさ、温かみ など)、および植物自体の物理的指標(形状、表面状態など)を数値化し、バイオフィリックデザインの設計指針に取り入れる。
・バイオフィリックデザイン空間における人間の視点位置に基づいて植物による囲まれ感を定量評価し、主観を含んだ人間への評価をしてゆく。

共同研究の成果「植物分類システムおよび植物選定システム」はこちら

バイオフィリックデザイン空間が人に与える影響の評価

・ストレスや疲労の感じ方の変化を脳血流、心拍データ等のバイタルデータで評価する。
・新たな疲労感の生理指標を確立する。

森林の持つ「人にとって有用な空気質」を再現するための基盤技術開発

・空気中に浮遊する微生物(大気マイクロバイオーム)や生物由来の化学物質(ケモシグナル)を数値化し、森林の空気質の基盤技術開発に取り入れる。
・空気質が人に与える影響を検証する。


共同研究における実験空間の一部

自然の森を再現した空間

太陽光型環境制御温室(バイオトロン)での検証を経て、九州地方に広がる照葉樹林が織りなす日本古来の豊かな自然(土壌、隆起、木、太陽光、揺らぎ、匂いなど)をそのまま切り取ったコンセプトの実験空間を製作しました。(下図)


太陽光型環境制御温室(バイオトロン)の全体像 太陽光型環境制御温室(バイオトロン)の全体像


COMORE BIZ × トヨタ自動車「原始に近い自然を切り取った空間が人に与える効果」共同研究

本物の自然を再現した空間についての研究内容

バイオフィリックデザイン空間における定量的な設計指針の確立

・空気質の見える化技術を用いて、自然度を評価する。
・より自然に近い空間における視覚効果について分析し、評価する。

バイオフィリックデザイン空間が人に与える影響の評価

・自然度合いが異なる実験空間でストレス作業を行った人に与える影響を、心理学的な指標や、脳血流・心拍データ等のバイタルデータ、生化学物質の分析を行い、評価する。

TOYOTA 未来につながる研究 第1回 Genki空間 ®研究 の取り組み 前編 ~自然を「切り取った」空間を実験室に再現~
TOYOTA 未来につながる研究 第2回 Genki空間®研究の取り組み 後編 ~新しい世界を切りひらく 空気質 研究~
TOYOTA 未来につながる研究 第3回 Genki空間®研究の取り組み ~自然の空気質による”人への効果”について~
TOYOTA 未来につながる研究 第4回 Genki空間®研究の取り組み ~Genki空間®は本当に人を元気にしているか~

本共同研究における植物の選定、空間デザイン・空間設計は、株式会社パーク・コーポレーションの空間デザイン事業部門であるparkERsの協力を受け実施します。

【2020年12月22日ニュースリリース】パソナ日本総務部、トヨタ自動車との共同研究 第3弾″原始に近い自然を切り取った空間が人に与える効果″の研究を開始
【2019年11月13日ニュースリリース】パソナ日本総務部、トヨタ自動車との共同研究 第2弾″植物と共生しながら働く空間が人に与える効果″の研究を開始
【2019年5月21日ニュースリリース】パソナ日本総務部、トヨタ自動車と"植物と共生する空間が人間にもたらす効果"に関する共同研究を開始

学会発表・出願特許

この研究に関係する詳細情報は下記に示す学会や特許で公開しています。

トヨタ自動車、豊田中央研究所、パソナ日本総務部の共著発表
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間の研究(その6)植物の形状に基づいた植物分類マップの作成」(日本建築学会大会 2021)
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間研究-主観評価と形状測定による植物分類マップの作成-」(日本感性工学会春季大会 2021)
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その1) 研究全体の概要とバイオフィリア空間実験室の作製」(日本建築学会大会 2020)
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その2) 植物の評価 ~植物の形状測定と官能評価~」(日本建築学会大会 2020)
「バイオフィリックデザインによる空気質の変化 その1 化学物質の網羅的解析」(室内環境学会学術大会 2019)
「植物分類システムおよび植物選定システム」(特開2022019372)

トヨタ自動車、豊田中央研究所、国立遺伝学研究所、パソナ日本総務部の共著発表
「バイオフィリックデザイン空間における大気マイクロバイオームの要因推定」(日本ゲノム微生物学会年会 2020)
「バイオフィリックデザインによる空気質の変化 その2 マイクロバイオームの多様性解析」(室内環境学会学術大会 2019)

トヨタ自動車、豊田中央研究所、茨城大学、パソナ日本総務部の共著発表
「VR 技術を用いたバイオフィリック空間における心理量の把握に関する研究 - 定常状態における実画像とCG の視環境評価 -」 (日本建築学会大会 2022)

トヨタ自動車、豊田中央研究所、国立遺伝学研究所の研究
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その7)空気質の自然度予測モデルによるバイオフィリア空間の空気質評価」 (日本建築学会大会 2021)
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その3) 空気質の評価 ~大気ケモシグナル~」 (日本建築学会大会 2020)
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その4) 空気質の評価 ~大気マイクロバイオーム~」(日本建築学会大会 2020)

トヨタ自動車、豊田中央研究所、名古屋大学の研究
「Effect of Indoor Forest Bathing on Reducing Feelings of Fatigue Using Cerebral Activity as an Indicator」 Int. J. Environ. Res. Public Health(2022)
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間の研究(その8) 室内のバイオフィリア空間に滞在することによる生理学的効果」(日本建築学会大会 2021)
「緑化空間での植物静観が疲労感に及ぼす影響(第2報) 自律神経指標を用いた評価」(日本心理学会大会 2021)
「緑化空間に滞在することによる精神疲労への影響」 (日本生理人類学会大会 2021)
「Well-being を目指したバイオフィリア空間の研究(その5) 疲労感への影響評価 ~NIRS と自律神経指標~」(日本建築学会大会 2020)

トヨタ自動車、豊田中央研究所の研究
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間の研究(その9)バイオフィリア空間の画像特徴量を用いたデザイン分類」 (日本建築学会大会 2022)
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間の研究(その10)大気マイクロバイオームがヒト皮膚マイクロバイオームに及ぼす影響」 (日本建築学会大会 2022)
「Well-beingを目指したGenki空間研究の取り組み」 (日本建築学会 東海支部研究集会 2022)

※掲載内容は2023年6月時点のものです。

参考 メディア掲載・雑誌寄稿実績

メディア掲載
自然には人を癒す力がある? クルマ屋トヨタが真面目に研究│トヨタイムズ(2023.6.26)
葉っぱだらけの空間で「気持ちよさ」を研究?│トヨタイムズ(2022.8.24)
史上初、葉っぱによるクリスマスツリー実証実験広告。仕事や勉強のストレスがなくなるってホント?│トヨタのサステナビリティ実験(2022.12)

雑誌寄稿
「Well-beingを目指したGenki空間研究の取り組み」 機関誌「新都市」(2021年5月号)
「Well-beingを目指したバイオフィリア空間の研究」 季刊誌「ビルと環境」(2020年170号)

※掲載内容は2023年6月時点のものです。