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2022年03月24日 配信
2025年12月02日 更新

企業の災害・防災備蓄品とは?BCP対策に必要な品目リストや量の目安・保管方法を紹介

企業の災害・防災備蓄品とは?BCP対策に必要な品目や量の目安・保管方法を紹介
防災,BCP

日本は地震大国と呼ばれ、2011年3月に発生した東日本大震災をはじめとして、多くの地震災害が発生する国です。また近年では台風や豪雨などによる災害も多く、全国各地で毎年のように大きな被害が発生しています。
地震や火事、豪雨などの災害は、いつどこで発生するかわかりません。万が一、災害が発生したときに従業員や来訪者の安全を守るためには、事前の備えが必要不可欠です。今回は企業の防災備蓄品に注目し、オフィスに備えておきたい種類やその管理方法などについてご紹介します。

企業の防災備蓄品リスト・必要量早見表

東京都帰宅困難者対策条例では、災害発生後の72時間(3日間)は従業員を施設内に留めることが努力義務とされています。これは一斉帰宅による救助活動の妨げを防ぎ、従業員の安全を確保するための措置です。

出典:東京都帰宅困難者対策ハンドブック

以下は、従業員1人あたりに必要な「3日分」の備蓄量と、オフィス全体で準備しておくべき初動対応・救助用グッズのチェックリストです。自社の従業員数(帰宅困難者を含む)に応じて必要量を計算する際にご活用ください。

従業員1人あたりに配布・確保すべき備蓄品(3日分)

カテゴリ 品目 1人あたりの目安量 備考
水・食料 保存水 9リットル
(1日 3L×3日)
5~10年の長期保存水。飲みやすい軟水がおすすめ。
主食 9食
(1日 3食×3日)
アルファ米、乾パンなど調理不要で腹持ちが良いもの。
副食・補助食 適量 魚介類や肉類の缶詰(たんぱく質摂取)。
健康維持食 適量 野菜ジュース(食物繊維)、ビタミン剤、栄養補助食品。
アレルギー対応 必要分 食物アレルギー対応食品も準備。
防寒・安全 毛布 1枚 フリースなど薄くて暖かい素材。真空パックが保管に有利。
アルミシート 1枚 保温・防寒用。毛布とあわせて準備。
ヘルメット 1個 身を守るために必須。折りたたみ式なら場所を取らない。
軍手 1双 ガレキやガラスを扱う丈夫なもの。
マスク 複数枚 粉じん、有害物質、感染症対策として。
ゴーグル 1個 粉じんから目を守るため。
懐中電灯 1個 個人用の明かり。両手が使えるタイプや乾電池式など。
ホイッスル 1個 声が出せない時に救助を呼ぶため(または防犯ブザー)。
衛生・医療 簡易トイレ 15~20回分 災害時は水洗トイレが使えない前提で準備。
トイレットペーパー 1ロール 衛生維持に必須。
衛生用品 各種 歯ブラシ、ウェットティッシュ(除菌シート)。
生理用品 適量 生理用ナプキンなど。
常備薬 適量 持病の処方薬は個人で備蓄するよう呼びかける。

オフィス・事業所全体で備えるべき備蓄品

カテゴリ 品目 備考
情報収集 携帯ラジオ 信頼性の高い情報収集用。手回し充電等は低電力で有利。
予備バッテリー スマホ充電用。大容量、乾電池式、ソーラー、手回しなど複数種。
予備電池 各種
照明・安全 非常用ライト 広範囲を照らせる大型のもの(ランタン等)。
拡声器 メガホン。安否確認の呼びかけ、避難誘導に使用。
救助・救護 救助工具 バール、レンチ、ハンマー、ノコギリ(閉じ込め救助・破壊用)。
救急セット 消毒液、包帯、ガーゼ、絆創膏、三角巾など。
担架 負傷者や体調不良者の搬送用。
衛生・薬 消毒用アルコール 清掃や手指消毒用。
医薬品 胃腸薬、解熱剤(災害時のストレスや環境悪化対策)。

それぞれの品目が必要とされる理由や、具体的な保管・管理のノウハウについては、以下で詳しく解説します。

なぜ企業の防災備蓄が不可欠なのか

東京都の条例で「努力義務」とされている防災備蓄ですが、なぜ「3日分」の備蓄が必要なのか、そしてなぜそれが企業の事業活動にとって重要なのでしょうか。その答えは、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の考え方にあります。

人命救助のタイムリミット「72時間の壁」

大規模災害が発生した後、救助活動が最も重要となるのは最初の72時間(3日間)です。これは、被災者の生存率が72時間を境に急激に低下するとされる「72時間の壁」が存在するためです。 この人命救助の最重要期間に、従業員が一斉に帰宅しようとすると、道路の混雑が発生し、救急車や消防車などの緊急車両の通行が妨げられる可能性があります。これにより、本来救えるはずの命が救えなくなるという状況が生じかねません。 そのため、企業は従業員を安全が確保された事業所内で待機させること(一斉帰宅の抑制)が求められます。これが、「3日分の備蓄」が必要となる直接的な理由です。

防災備蓄がもたらす3つの経営メリット

防災備蓄は、単なる災害対策コストではなく、企業の未来を守る「投資」です。この投資がもたらす3つの重要なメリットは以下の通りです。

事業継続性の向上(顧客・取引先からの信頼)

災害時でも従業員の安全を確保し、迅速に事業を再開できる体制は、顧客や取引先からの信頼に直結します。顧客や取引先が「あの会社なら、有事の際も製品供給やサービスを継続してくれるだろう」と感じる安心感は、企業価値として非常に重要です。

従業員エンゲージメントの向上(人材の定着)

「会社は災害時に自分たちのことを見捨てず、守ってくれる」という安心感は、従業員のエンゲージメント(会社への愛着や貢献意欲)を大幅に向上させます。日頃から防災対策に真摯に取り組む姿勢を示すことは、優秀な人材の確保・定着にも繋がるのです。

企業ブランドイメージの向上(社会的責任)

従業員や地域社会の安全に配慮する企業姿勢は、企業のブランドイメージを向上させます。SDGsやサステナビリティへの関心が高まる現代において、防災への取り組みは企業が社会的責任(CSR)を果たす上で欠かせない要素となっています。

3日間待機用の防災備蓄必須アイテムリスト

前述のとおり、災害から最大3日間程度その場に留まらなければならない場合には、水や食料品、防寒対策、健康維持のためのアイテムも必要になります。
下記のリストを参考に、人数×3日分を目安にそろえておくことをおすすめします。

地震や豪雨などの自然災害が発生すると、電気やガス、水道などのライフラインが停止する恐れがあります。水道管が破損して、汚れた水しか出ない事態も起こり得るでしょう。そのような状況になると、多くの人がコンビニやスーパーマーケットに殺到します。さらに、公的な支援物資が手元に届くまでには、少なからず時間がかかります。道路が災害によって寸断され、救援物資の輸送が困難になるケースもあるでしょう。

このような事態に備えるために、飲料水の備えは必須です。飲料水があれば、アルファ米などの非常食を水で戻すときにも安心して使用できます。

手洗いやトイレの水洗などの生活用水とは別に、飲食に使用する飲料水は1人あたり1日3L、従業員の数に応じて最低でも3日分は備蓄しておくことが重要です。

飲料水の備蓄はペットボトル入りのものを利用するのが一般的で、特に長期保存タイプのミネラルウォーターが推奨されています。非常事態下でも従業員に安心して飲んでもらえるように、日本の環境で馴染みのある軟水を選ぶことをおすすめします。

賞味期限については、通常の飲料水が2年程度であることに対し、長期保存水は5〜10年程度持つとされており、防災備蓄に適しています。保管場所としては、日光などで劣化しないように暗所に保管することがポイントです。

食料品

食料品は1人あたり1日3食、飲料水と同じく3日分備えておくことが大切です。 備蓄用の食料品として代表的なものに、乾パンやアルファ米が挙げられます。

乾パンやアルファ米は加熱や調理の工程をほとんど必要としないため、電気やガスなどのライフラインが停止していても食べられます。その上、腹持ちも良いため非常時の備蓄にも適しています。

しかし、備蓄食料が乾パンやアルファ米だけだと、栄養素が炭水化物に偏る懸念があります。 栄養素の偏りによる体調不良やストレス増加のリスクを考えると、たんぱく質を摂取できる魚介類や肉類の缶詰などや、ビタミン剤などのサプリメント、食物繊維を摂取できる野菜ジュースなども備蓄しておくと安心でしょう。

必要に応じて、食物アレルギーに対応した食品や、食欲がないときでも栄養補給できるような栄養補助食品も準備できると安心です。これらにおいても劣化を防ぐために、直射日光のあたらない場所で保管することをおすすめします。

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毛布などの防寒グッズ

防寒グッズ

季節を問わず、災害時の生存のためには暖を取ることが重要とされています。そのため、全身を包める毛布やアルミ製の非常用防寒・保温シートを準備することも重要です。
毛布は保管スペースを圧迫しないように、フリースなどの薄くて暖かい素材のものを準備し、真空パック包装の防災専用品などを購入するのがおすすめです。

暖かさは、被災時の不安を和らげる効果もあるとされています。また、いざというときに持ち出しやすい場所に保管しておくことも重要です。

衛生環境・健康維持備品とグッズ(医薬品など)

オフィスの衛生環境と従業員の健康状態を維持するためには、非常用トイレとトイレットペーパー、マスク、歯ブラシ、生理用ナプキンなど、最低限の衛生用品を備えておくことも大切です。除菌シートや消毒用アルコールといった、清掃に使えるものもあると安心です。

さらに災害時は、気温の変化や精神的な不安から免疫が落ち、体調を崩しやすくなるといわれています。しかし、非常時には医療機関を受診することも容易ではありません。従業員の健康状態を保つために、医薬品も必ず備えておきましょう。

さまざまな種類がある医薬品のなかでも、特に備えておきたいのは「胃腸薬」と「解熱剤」です。それぞれ、災害時ならではの不衛生な環境や、疲労による体調不良に有効でしょう。さらに、持病のある従業員がいる場合は、普段から従業員自身で会社にも処方薬を常備するよう呼びかけておくことが大切です。

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最適な防災備蓄品・防災グッズ

初動対応用の防災備蓄必須アイテムリスト

初動対応用の防災備蓄必須アイテムリスト

3日分の防災備蓄品整備と共に行っておきたいのは、初動対応への備えです。災害発生後すぐに災害の状況把握や二次被害への対策をできる限り行うことで、被害を最小限に抑えられます。こうした初動対応を迅速に行うためには、具体的にどのような防災備蓄品やグッズを備えておけば良いのでしょうか。

災害情報収集用グッズ

災害発生時には、まず正しい情報を素早く得ることが重要です。災害の発生場所や地震の震源地、被害の範囲、従業員一人ひとりの被害状況、事業活動への影響など、確認しなければならない情報は多岐にわたります。

携帯電話やスマートフォンは、災害情報の収集や従業員への安否確認などに欠かせません。

そこで携帯電話やスマートフォンの電池切れや停電が続いても慌てずに済むように、予備のバッテリーを必ず準備しておきましょう。また、照明や暖房グッズなどの電源確保を兼ねて、大容量の非常用電源があると安心です。ソーラーや手動で発電できるものや、乾電池式のもの、さまざまなタイプの電源ポートが使えるものなどもおすすめです。

リアルタイムで現場の状況を知ることができるSNSは、緊急時の重要な情報源にもなります。一方で、SNSなどの民間の情報ではフェイクニュースなどのデマや事実と異なる情報が流布されることも考えられます。加えて、インターネットやメールサーバーにアクセスが殺到してつながらなくなる場合もあるでしょう。

そこで信頼性の高い情報を得るために、ラジオやテレビなどで放送されているニュースを確認することも大切です。携帯ラジオであれば少ない電力でタイムリーな情報が得られるため、備蓄品に加えておきましょう。

安全用グッズ

災害時には、建物の崩壊などの二次災害に備えておくことも重要になります。安全を維持するためのグッズも整備しておくと良いでしょう。

まず、ヘルメットや軍手で身を守りながら行動できるような準備は最低限必要です。折りたたみ式のヘルメットなら保管時にも場所を取りすぎません。

軍手は、がれきやガラスなどの危険物を取り扱えるような丈夫なものであることがポイントです。ほかにも、粉じんや有害物質などから身を守るマスクやゴーグルも人数分以上に準備しておくと安心です。

さらに、日没後の災害や停電に備えて、各個人で使える懐中電灯や広範囲を照らせる非常用ライトも欠かせません。乾電池式だけでなく、手回し式、ソーラー式、車載用など発電方法も複数あると安心です。

ほかにも、防災用ホイッスル、防災ブザーなど救助を呼ぶグッズも備蓄しておくこともおすすめします。被災状況によっては大きな声を上げることがままならない場合もあり、また叫ぶことによる体力消耗も防ぐ必要があるでしょう。そこで防災用ホイッスルや防災ブザーがあれば、がれきで身動きが取れないときや身の危険を感じた場合などに、声を出さずに助けを呼ぶことができます。日ごろから従業員に身につけておくよう呼びかけておくと良いでしょう。

加えて、メガホンなどの拡声器も安否確認としての呼びかけや、災害時の情報発信、避難行動の誘導などにも使用できます。軽量で雨天時にも使用できるものならなお安心です。

救助・救護用グッズ

どのような状況においても、何より大切なのは人命です。そこで、救助や救護にあたるために必要なアイテムに不備がないかも確認しておく必要があります。

例えば建物や家具の倒壊に対応できる救助工具として、バールやレンチ、ハンマー、ノコギリなどが挙げられます。バールのテコの原理を使えば、年配者などの比較的力のない人でも、動かないドアや窓をこじ開けられる可能性が高まります。

ほかにも、災害時に限らず、怪我をした従業員の手当てのための救急セットを準備しておきましょう。消毒液や包帯、ガーゼ、絆創膏、三角巾などは人数分以上に充分に常備しておくことをおすすめします。また、体調が悪化した人や怪我をした人を安全かつスムーズに搬送するための担架も準備し、誰もが使用できるように訓練をしておくことも大切です。

企業が防災備蓄品をそろえる前にしておきたいこと

防災備蓄品をそろえる際は、事前に必要量や保管場所を明確にする、そして、実際に使用する場面を想定するなど、準備をしっかり行うことが大切です。

災害対策の目的を確認する

災害が発生すると、公共交通機関が運行を停止するだけでなく、主要幹線道路を通行できなくなる可能性があります。また、電気やガス、水道も使用できなくなるため、エレベーターやエスカレーターなどが一定期間停止することも考えられます。そのため、災害が発生した後すぐに生き延びるために必要な物資を確保するのは困難です。

このような点から、防災対策を行う目的のひとつは、「生存のために必要な防災備蓄品の早急な確保」であるといえます。このように災害用の備蓄を整備する目的を明確にし、常日頃から従業員に共有しておけば、企業で一丸となって災害対策を行うことができるでしょう。

必要備蓄量を計算する

災害が発生したときにオフィス内にいる人物(従業員や来訪者、帰宅困難者など)の人数を想定し、防災備蓄品の必要数を計算しておくことも大切です。

災害備蓄の必要量は、一般的にその拠点の在籍人数にお客様などの来訪者を想定した予備数を加えて計算します。拠点内に例えば派遣社員など、雇用元は異なるが自社の従業員と同じく勤務している方がいる場合は、その方の分も計算に含めて整備することが多いようです。

また近年はテレワークの普及で、全員が毎日出社しないケースも増えてきています。出社と在宅勤務を併用している企業では、想定される最大出社人数に予備を加えた量を整備することが一般的のようです。

これらはあくまでも一例ですが、自社にとって必要な備蓄量はどれくらいかを、根拠をもって計算し適切な備蓄品整備をすることが大切だと言えます。

災害・防災備蓄品を使用する場面を想定する

防災備蓄品を適切な場所で保管するためには、各アイテムを使用する場面をイメージしておくことが大切です。 例えば、身の安全を確保するうえで必要なヘルメットは、災害が発生したらすぐに着用するため、従業員のデスクに収納するのがおすすめです。また、会議室は災害時、救護室や休憩所として活用できます。
そのため、毛布や救急箱などは会議室内、または、その周辺に備えておくのも良いでしょう。特に地震発生時には什器や家具の転倒により、オフィス内の移動が思った以上に困難になることも考えられます。このように、被災後の状況を想定したうえで、必要な備蓄品とすぐに取り出せる保管場所を検討しておきましょう。

ゴミの保管方法を明確にする

災害が発生すると、清掃業者によるゴミの回収が一定期間停止するため、オフィス内でゴミを保管する必要があります。このとき従業員や来訪者、帰宅困難者が避難する場所にゴミを保管すると、衛生面で懸念があります。そのため、臭いが出るゴミは誰も使用しない部屋に保管する、ペットボトルや空き缶は給湯室に保管するなど、あらかじめゴミの保管場所を決めておくことが大切です。

企業が災害・防災備蓄品を管理するうえでのポイント

防災備蓄品を管理する際は、以下でご紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。

1.災害・防災備蓄品の在庫管理

防災備蓄品のうち、水・食料品には賞味期限、薬には使用期限があります。特に使用期限は過ぎてしまうと使えないため、定期的に期限を確認して新しいものと入れ替えることが必要です。

以下で、防災備蓄品の在庫管理に伴って発生する不用備蓄品の活用に役立つ、2つの方法をご紹介します。

フードバンク

フードバンクとは、アメリカで始まった「食料銀行」を意味する社会福祉活動です。まだ食べることができるにもかかわらず、廃棄しなければならない食品を、食べ物に困っている人や施設に届ける活動です。この活動に協力することで、防災備蓄品を廃棄する手間がなくなるほか、社会貢献にもなります。

ローリングストック法

ローリングストック法とは、災害発生の有無を問わず、賞味期限や使用期限が近いものから定期的に使用し、不足分を新たに買い足して備蓄する方法です。防災備蓄品を期限前に使い切ることができるほか、いつ災害が発生しても期限内の備蓄品を使用できるのが特徴です。

また、備蓄している食料品を通常時に食べてみることは、従業員の「試食訓練」としても大変有効です。

アルファ米や乾パンなどの味を事前に知っておくことは、非常時に対する心構えになります。それ以外の備蓄食料についても、従業員の多くが我慢できないほど口に合わないことがわかれば、ほかの備蓄食料に差替える検討へのきっかけにもなります。

ローリングストック法では、定期的に備蓄品を入れ替えていくため、使用期限切れをむかえる前に活用できるため大量廃棄や無駄な支出を防ぐだけでなく、普段から従業員の防災意識を高めることを促すことにもなります。企業としての防災力向上にもつながるでしょう。

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2.災害・防災備蓄品の管理場所

オフィス内での災害・防災備蓄品の保管は、目に留まりやすい場所に分散しておくことが大切です。
備蓄品といえば、普段の業務に影響しないバックヤードや地下の倉庫などに保管するイメージがあるのではないでしょうか。しかしそのような場所では日常的に視界に入ることがないため、従業員は備蓄品に関心を持ちにくく、何がどこに備蓄されているか認知しづらくなる可能性があります。
備蓄品の存在感が薄れると、知らない間に賞味期限や使用期限が切れていたというトラブルにもつながります。また、乾電池の液漏れや、備蓄用品の不具合なども確認がなされず、いざというときに動作しないことも考えられます。

加えて、地下やバックヤードなどのアクセスしにくい場所にまとめて保管していると、避難場所への持ち運びにも苦労するでしょう。建物や家具の倒壊や、エレベーターの故障などによって保管場所までの経路が塞がれることもあります。

ほかにも、台風や津波、水道管の破裂などにより浸水すると、食料品や毛布が水浸しになり、使えなくなることもあるでしょう。
そのため備蓄品は、複数の場所に分散して保管しておくと安心です。フロアごとや部署単位などで分けて、従業員が普段から目にするところに配置しておくことをおすすめします。各グループのメンバーが持ち回りで備蓄品の状況を確認するようになれば、備蓄品の内容にも意識が向くようになるでしょう。従業員自身の防災意識のボトムアップにも役立ちます。

3.外部の企業と協力体制を築いておく

防災備蓄品を適切に管理するために、外部企業の力を借りる方法もあります。例えば、自動販売機を設置しているオフィスの場合、事前に「災害が発生した際は、自動販売機内の飲み物を無料で自由に飲んで良い」という契約を交わしておくことで、被災時の飲料水を確保することができます。

また、社員食堂の運営を外部の企業に委託しているオフィスであれば、事前に取り決めておくことで、ストックされている食料を被災時に緊急利用することも可能です。

自社での調達と共に、外部企業との協力体制を組み合わせることで、より適切に防災備蓄品を整備していきましょう。

企業の災害・防災備蓄の現状

企業は、災害時に従業員の安全と事業の継続性を確保するため、防災備蓄を整備することが求められています。内閣府が実施した「令和5年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、全体の約60%の企業が何らかの防災備蓄を行っています。

しかし、企業規模別に見ると、大企業では約80%の企業が備蓄を実施しているのに対し、中小企業では約50%にとどまっています。また、備蓄内容を見ると、飲料水や非常食の確保は比較的多い一方で、トイレ用品や医薬品の備蓄は不足している傾向があります。

企業の災害・防災備蓄の現状

もしもに備えて、防災備蓄品をそろえておこう

地震や火事、豪雨などの災害は、いつどこで発生するか予測できません。災害が発生した際に、従業員や来訪者の安全と健康を確保するためには、防災備蓄品が必要不可欠です。事前に必要な防災備蓄品の種類とそれぞれの必要量をリストアップし、どこに保管するのが適切かを検討しましょう。

なお、株式会社パソナ日本総務部が提供しているサービスのひとつに、「企業法人向け 防災備蓄品ワンストップサービス」があります。「防災備蓄品をそろえたいが、何から手をつければ良いかわからない」「防災備蓄品を管理するシステムを手軽に導入したい」とお悩みの場合は、ぜひこの機会にサービスの利用をご検討ください。

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